新規就農で800万円助成も!地方移住前に知っておくべき制度とは
- 第二の人生はのんびり田舎暮らし、地方移住の始め方 -

新規就農で800万円助成も!地方移住前に知っておくべき制度とは

都市部の雑踏のなかでせわしない生活を送っていると、「セミリタイアでもして地方移住もいいかもしれない」と考える40代男性も少なくないだろう。実際に移住するためには、様々な準備を要するが、なかでも各自治体が行っている制度は入念に調べておきたい。

■今回のアドバイザー

一般社団法人 移住・交流推進機構(JOIN)
田染賢一郎さん

企業と自治体が協力し、新たな移住・交流ビジネスの創造、地域の活性化を目的とした組織、移住・交流推進機構(JOIN)事務局に在籍。

住まいや子育て、仕事など豊富な制度がある

前述制度とは、つまり、移住先での住まいや仕事、子育てなどを支援・あっせんしてくれる自治体のサポートのこと。制度を利用しないで移住することも可能だが、家計や暮らしを楽にしてくれるこれら制度を確認するべきと一般社団法人 移住・交流推進機構(JOIN)の田染賢一郎さん。

「制度は、おもに『住まい』、『子育て』、『仕事』の3種類です。内容については各自治体により異なります。2016年度の古い情報になりますが、例えば、鳥取県日南町では“農業を始めるのに800万円助成”する制度があり、新規就農する際に必要になる農業機械、農業施設の初期費用に使えます。2017年度の情報については、6月末にJOINサイトで掲載を予定しておりますので、気になる方はご覧になってください」(田染さん、以下同)

前述の3種類については、具体的にはそれぞれ以下のような内容だ。

・住まい…賃貸補助、購入補助、空き家リフォーム補助
・子育て…保育料無料、中学校まで医療費無料、出生祝金
・仕事…起業支援、通勤助成、就農支援

「各自治体が行っている制度の種類はとても多く、すべて紹介することはできません。ご自身で移住希望先に、どんな制度が設けられているのか、調べるといいでしょう。JOINや各自治体のウェブサイト、相談窓口、イベント、セミナーなどで情報収集できます」

『ニッポン移住・交流ナビ JOIN』のウェブサイト(https://www.iju-join.jp/feature/file/030/)には、各自治体の制度を紹介するコンテンツがあり、2016年版を見ると、その数は7000件以上。参考までにいくつかピックアップした。

【住まい】
・北海道三笠市…賃貸住宅の家賃の一部助成 最大3万円を60カ月
・長野県喬木村…空き家データベース登録物件のリフォーム工事費用2分の1補助
・石川県かほく市…市内に一戸建て住宅を新築・購入で最大200万円の奨励金

【子育て】
・福岡県添田町…出産児ひとりにつき5万円、(中略)、4子以上(3児養育中)50万円の出産奨励金
・北海道利尻町…町営の保育所に第3子が入所する場合、保育料を無料
・愛媛県四国中央市…市内在住で条件を満たすひとり親家庭の親と児童(20歳未満)の慰労費を助成
※上記は2016年度にJOINサイトに掲載された情報。2017年度の情報は6月末に掲載予定となっている

地方移住前に地域の雰囲気をつかむ

前述のような助成制度以外にも、移住を検討している人向けに用意されているものがあるという。

「自治体によりますが、“移住体験”ができる地域もあります。住民体験や農業体験、学校案内、希望地案内、地域のキーマンに会うなど、地域コミュニティに触れることができます。移住体験を使って短期間のお試し暮らしをしてみるのもオススメです」

こちらも2016年度の情報だが、栃木県矢板市では、築100年を超える古民家でのお試し田舎暮らし体験。宮崎県川南町では、同町に移住を目的として宿泊する人の宿泊費を最大ひとり1泊4000円の助成。他にも、北海道千歳市では、農地を巡るバスツアーなど種類豊富で、移住希望先の雰囲気をつかむために活用できそうだ。最新版となる2017年度の情報は、6月末にJOINサイトに掲載予定となっているので、気になる人はチェックしてみるといいだろう。(※)。

将来地方移住を検討しているなら、事前の情報収集の際に、制度の確認も怠らないようにしよう。ただし、田染さんは「支援制度だけで移住を判断しないようにすること。実際に足を運び、気候や人を知り、ここがいいと思えるところがいい。そこに支援制度があれば活用するという程度が望ましいです」と話す。

移住先での住まいや引っ越し費用、人によっては就農費用など、費用が多くかかる地方移住だからこそ、制度の有無は重要なポイント。しかし、本来の目的を見失うことなく、“どんな地域へ移住して、どんな暮らしをしたいのか”をまずは突き詰めるようにしよう。

※参考:『ニッポン移住・交流ナビ JOIN』ウェブサイト(https://www.iju-join.jp/feature/file/030/05.html)

Text by Yoshiharu Nako (KOUMUTEN)