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伝説の青のコルベット──グランスポーツ特別仕様車

古くからのコルベットファンにとって、この「ブルー」の復活はうれしいニュースだろう。GM(ゼネラルモーターズ)が誇るスポーツカー、シボレー『コルベット』に伝説のモデル名を冠した「グランスポーツ」が設定されたのは2016年11月のこと。しかし、もともと「グランスポーツ」の名は1960年代にわずか5台のみが生産されたプロトタイプに由来する。この幻のモデルに採用されていたのが、「アドミラル ブルー」と呼ばれるブルーのボディカラーだ。今回新たに登場した『コルベット グランスポーツ アドミラル ブルー ヘリテージ』は、この伝説のブルーを纏った特別仕様車である。幻のプロトタイプと同様に、わずか5台のみが販売されるという。

466馬力の『コルベット グランスポーツ』をベースに特別カラーを纏った特別仕様車

ダッヂ『バイパー』が生産終了した現在、『コルベット』はアメリカンスーパースポーツの最後の砦といえる存在である。現行モデルは、2014年に登場した第7世代の『C7』。贅肉を極限まで削ぎ落とし、必要な筋肉のみを残したスパルタンなスタイルが特徴だ。

グレードは、ベーシックな「Z51」と、ハイパフォーマンスチューニングが施された「Z06」の2タイプ。そして2016年11月には、ここに3つめのグレードとして、ピュアなレーシング性能を追求した「グランスポーツ」が加わった。

「グランスポーツ」は、最高出力343kW(466ps)/6000rpm、最大トルク630Nm(64.2kgm)/4600rpmを発揮する6.2L V8自然吸気エンジンを搭載し、8速ATを組み合わせる。6.2L V8エンジンの性能そのものは「Z51」と変わらないが、ボディ全体がワイドになり、このボディ一体型のリアスポイラーを装着。さらに、シャシーやボディチューニングを突き詰めたことで、より走行性能が強化された。この「グランスポーツ」をベースに、「アドミラル ブルー」のボディカラーを身に纏った特別仕様車が『グランスポーツ アドミラル ブルー ヘリテージ』だ。

価格1280万円、限定5台…初代と同様に幻となりそうな「グランスポーツ」特別仕様車

アドミラル ブルーは、『C4コルベット』のモデルイヤー最後となる1996年に登場した限定モデル『コルベット グランスポーツ スペシャル エディション』にも採用されていた。『コルベット』におけるブルーのボディカラーは、脈々と受け継がれたレーシングマインドを表現するものといっても過言ではない。

今回の特別仕様車は、アドミラル ブルーに加え、エクステリアにトーチレッドのフェンダーハッシュマークや、エンジンフードからリアに伸びるホワイトのフルレングスストライプ、ヴィジブルカーボンファイバーグランドエフェクトなどを採用。それにより、さらにプレミアム感が強調されている。

インテリアでは、ダッシュボードやハンドルにスウェード生地やカーボン素材が用いられ、シートには高いG(重力加速度)でも確実に体をホールドし、リクライニングも可能なセミバケットタイプを採用。ステアリングは左のみの設定だ。全体的には、スポーティでありながらも、シックな雰囲気にまとめられている。
初代「グランスポーツ」は、ボディに軽量素材を用い、6.2L V8スモールブロックエンジンを搭載するなど、現在の『コルベット』の方向性を決定づけたクルマだった。ボディカラーでわかるように、『グランスポーツ アドミラル ブルー ヘリテージ』は、この初代の意思を受け継ぐモデルともいえるだろう。

価格は1280万円で、すでに4月8日から販売が開始されている。ただし、『グランスポーツ アドミラル ブルー ヘリテージ』は限定5台のみ。すでに完売している可能性が高く、街中で実車を目にすることもむずかしそうだ。初代「グランスポーツ」と同様に、こちらも幻のモデルとなるかもしれない。

Text by Tetsuya Abe