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ロードキングスペシャル――乗り手を選ぶハーレー

ハーレーダビッドソンの2017年中期導入モデルとして、ツーリングファミリーの『Road King(ロードキング)』の特別仕様車、『Road King Special(ロードキング スペシャル)』がリリースされた。おそらく、このスタイルを見たライダーは思わず眉をひそめる人、「おおっ」と顔を近づける人の二者に分かれるだろう。なぜなら、アメリカにおける『ロードキング』とは、白と青のカラーを纏い、警察が要人警護やハイウェイパトロールに使用する、いわば“正義のバイク”だからだ。ところが、今回の『ロードキング スペシャル』は、カラーリングといい、ハンドルポジションといい、それとはまったくの別物。まるでダークサイドの『ロードキング』、“ダークキング”といった様相なのだ。

バイクの頂点に君臨するハーレーダビッドソン『ロードキング』を現代風にアレンジ

『ロードキング』とは、ハーレーダビッドソン伝統のクラシックツアラーを意味する。ノスタルジックなスタイルと高性能なツーリング機能を併せ持つ、ハーレーダビッドソンを象徴するモデルだ。ベースモデルのデビューは1949年。以来、時代に合わせて機能面は進化したものの、そのクラシカルなスタイルに大きな変更はなく、バイクの頂きを担う一台として君臨してきた。

その『ロードキング』を現代風にアレンジしたのが、『ロードキング スペシャル』だ。なによりも特徴的なのは、ヘッドライトナセル、フロントフォーク、新型のタービンホイール、そしてパワフルなMilwaukee-Eight(ミルウォーキーエイト)エンジン、マフラーにいたるまで、すべてブラックアウト仕上げとなっていること。そのうえ、『ロードキング』にあるはずのウインドスクリーンさえも取り払われている。
写真のモデルは「オリーブゴールド」というメタリック感のあるミリタリーカラーで、このカラーリングがなんとも『ロードキング スペシャル』の迫力を際立たせ、圧倒的なパワーを感じさせてくれる。

高さ約25 cm (10インチ)、太さ約3 cm(1.25インチ)の新型ミニエイプハンドルバーの採用も、ライダーの気持ちを汲み取ってくれたかのようだ。このハンドルによって、腕を前方に上げるアップライトポジションとなり、従来の『ロードキング』にはなかったアグレッシブなライディングを愉しめる予感が膨らむ。おそらく、ミニエイプハンドルバーをパーツ注文し、自分のハーレーに取り付けるライダーも多いことだろう。

ハーレーダビッドソン『ロードキング スペシャル』は久々に現れた乗り手を選ぶ一台

『ロードキング スペシャル』が搭載する排気量1745ccのミルウォーキーエイト107エンジンは、通常モデルの『ロードキング』と変わらず、ライダーの意志を忠実にパワーで再現してくれる。

ABS搭載の ブレンボブレーキを標準で装備しているので、クイックな走りも愉しめそうだ。これは、フロントとリアブレーキがデジタルでリンクされ、どんな路面であってもそれぞれのタイヤに適切な量の制動力を分配するブレーキシステム。これにより、ベテランライダーもビキナーライダーもライディングがさらに向上するだろう。もちろん、スマートセキュリティシステム、クルーズコントロールも標準装備する。

ボディカラーは4色が用意され、価格は「モノトーンカラー(オリーブゴールド、チャコールデニム)」が313万3900円、「ビビッドブラック」が308万7400円、「ハードキャンディーホットロッドレッドフレーク」が337万8400円(いずれもメーカー小売価格、税込み)。
『ロードキング スペシャル』は、「ハーレーに乗りたい」ではなく、「このモデルに乗りたい」という強い意志を持った人にしか似合わない、久しぶりに登場した乗り手を選ぶバイクだ。予約販売は、すでに2017年2月から始まっている。

Text by Katsutoshi Miyamoto

Photo by (C) Harley-Davidson Japan