cyclists during the bicycle competition. selective focus
- 青山剛コーチに聞く!40代から始めるトライアスロンメソッド -

【トライアスロン】初心者が最初に目指すべき大会とは?

ビジネスの第一線で活躍し続ける40代の成功者にとって、己に打ち勝つことは人生のテーマのひとつと言える。そんなメンタリティに深く共鳴するのが、「トライアスロン」。水泳・自転車・ランニングの3種目を連続して行うハードなこの競技は、大会に出場することで初めて感動的なほどの達成感を得ることができるという。まさに己に打ち勝つ精神力が試されるトライアスロンだが、大会デビューの際にはどんなことに気をつけるべきなのか? プロフェッショナル・コーチとして活躍する青山剛さんに指南してもらった。

■今回のアドバイザー
トライアスロン
プロフェッショナル・コーチ
青山 剛(あおやま たけし)

トライアスロンのプロ選手から、長年の目標であったコーチへ転身し、オリンピック選手を輩出。現在は競技者だけはなく、子どもから初心者などへのトライアスロン、ランニング、また、他競技、分野へのクロストレーニング指導も行っている。パーソナルコーチングシステム「TeamAOYAMA」をはじめ、全国各地でセミナー、講演、教室を開催中。書籍、DVDのなど著作多数。

短距離から長距離まで、大会のレベルは様々

青山さん「地道なトレーニングが必要となるトライアスロンですが、トレーニングでの自信がついてくると、大会に出て完走したい!という気持ちが出てくることと思います。自分のレベルに合った大会を選ぶことが大切ですが、ひとくちにトライアスロンといっても、様々な距離の大会が開催されていることはご存知でしょうか?

●ショート・ディスタンス(スイム:750m以下、バイク:20km以下、ラン:5km以下)
●スプリント・ディスタンス(スイム:750m、バイク:20km、ラン:5km)
●オリンピック・ディスタンス(スイム:1.5km、バイク:40km、ラン:10km)
●ミドル・ディスタンス(スイム:2〜3km、バイク:60〜90km、ラン:20km)
●ロング・ディスタンス(スイム:3km以上、バイク:100km以上、ラン:30km以上)
●アイアンマン(スイム:3.8km、バイク:180km、ラン:42.195km)

国内では、オリンピック競技と同じ中間的な距離の『オリンピック・ディスタンス』の大会が主流。かかる時間は2時間から3時間30分くらいです。トライアスロン初心者の40代の皆さんは、ショート・ディスタンスの大会から出場しましょう。徐々に慣れるにつれて、スプリント・ディスタンス、オリンピック・ディスタンスへとチャレンジしていってください」

初心者にとってオープンウォーターの大会は鬼門

青山さん「各距離ごとに多数の大会が開催されている中で、初心者がデビューに適した大会を選ぶのはなかなか難しいかもしれません。そんな時は、スイムの舞台がプールの大会を選ぶことをオススメします。

トライアスロン初心者の方が大会にチャレンジする上で一番心配なのがズバリ、スイムです。本来のトライアスロンの大会は『オープンウォーター』と言って、海、川、池、湖など、プールではない場所で泳ぐことになります。ランやバイクは日頃のトレーニング環境とあまり変わらないので心配は少ないのですが、スイムだけは日常のトレーニング環境であるプールとはかけ離れていて、怪我や事故などの不安が大きくなるのです。スイムが得意な方はオープンウォーターをデビュー戦に選んでもいいのですが、プールとの感覚の違いを理解するためにも、大会出場前に一度はオープンウォーターで泳いでみるといいですね」

大会を選ぶ前に、自分のレベルを正しく認識することが重要

青山さん「さて、トライアスロンの初心者が何をもって『そろそろ大会に出られるようになる』と判断してよいかの目安についてですが、青山式のトレーニングでは、ランやスイムのタイムごとに級分けをすることで、自身のレベルを測る参考にしています。その目安は以下の通り。

5級 ラン:5km35分 スイム:100m3分
4級 ラン:5km30分 スイム:200m5分
3級 ラン:5km25分 スイム:400m8分
2級 ラン:5km22分30秒 スイム:400m7分
1級 ラン:5km20分 スイム:400m6分

ミドル・ディスタンスに挑戦できるのは3級以上。ただし、3級の人はオリンピック・ディスタンスの方がオススメです。4級はスプリント・ディスタンスか、すこし挑戦してオリンピック・ディスタンスまで。5級はショート・ディスタンスか、プール大会のスプリント・ディスタンスも視野に入れても良いかもしれません。ちなみに、ランとスイムで級が違う場合は、低い方のレベルに合わせること。どちらかが5級以下という場合は、大会出場はまだやめておきましょう。自分の級、つまり、現在の能力以上の大会へのチャレンジは、怪我や故障のリスクだけではなく、他の方を巻き込む重大な事故にも繋がります」

最後にアドバイザーからひと言

「自分のレベルに合った距離の大会を選びましょう。無謀なチャレンジを避けて気持ちよくフィニッシュ出来る大会を選ぶことで、一生忘れることのできない初トライアスロンの感動を味わえるはずです」

text by Takumi Arisugawa