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伝統製法がもたらす色の変化を楽しめる「CLASSIC INK」

プラチナ万年筆から、色の変化を楽しめる「CLASSIC INK(クラシックインク)」が登場して話題を呼んでいる。国内では同社だけが続けている昔ながらの製法を活かしたもので、全6色の多彩なラインナップが発売されている。

化学反応で色が変わるブルーブラックインクの特性を応用

万年筆用にさまざまなインクが登場するなかで、もっともオーソドックスなインクといえるのが、ブルーブラックだ。伝統製法で作られるこのインクの特徴として、耐久性に難がある染料インクの一種でありながらも耐久性に優れていることが挙げられる。そのため、長期保存を要する公文書にはかつて、ブルーブラックのインクが使用されていた。

長期保存に適している理由は、ブルーの染料に鉄分が含まれていることにある。文字を書くと最初に現れるのは染料の青色だが、鉄分が酸化して黒ずみ、紙に定着。筆跡は当初の青色から黒へと変化していき、染料の色が褪せたあともしっかりと残るという仕組みだ。

現在は、鉄分を含まず、染料を調合したブルーブラックのインクもあるが、もともと、ブルーブラックという名称は、文字の色がブルーからブラックへと変化することに由来。鉄分を含ませる伝統の製法で作られるブルーブラックのインクは、古典インクとも呼ばれている。優れた耐光性や耐水性に加えて筆跡の濃淡が強調される特徴もあって、愛好者も多いインクだ。

しかしながら、古典インクは製造方法が特殊で、手間もかかることや、万年筆のメンテナンスを疎かにできないことから、染料を調合したインクが主流に。現在も昔ながらの製法で古典インクを生産しているのは、国内ではプラチナ万年筆のみとなった。そして、同社が守り続けてきた製法が活かされたのが、今回紹介する「クラシックインク」だ。
古典インクの色が変化する特性に注目し、ブルーブラック以外でも楽しんでもらおうと、他の色にも伝統の製法を応用。カシスブラック、フォレストブラック、シトラスブラック、カーキブラック、セピアブラック、ラベンダーブラックの6色が揃えられた。

色の変化具合は色や紙によってさまざま

それぞれのインクは、いずれも古典インクと同様に時間の経過とともに、鮮やかな染料色から黒みを帯びた色へと変化する。その変化の具合はインクの色と書く紙、さらには保存環境によっても左右されるそうで、まるで生きているかのように文字の色が移り変わる過程を楽しめる。
もちろん、古典インクと同様なのは色の変化だけでなく、耐久性もバッチリで、筆跡の濃淡が醸し出す文字の味わいも魅力。伝統の製法をもとに届けられた新しい「クラシックインク」が、万年筆で文字を書くことの面白さ、楽しさを再発見させてくれることだろう。

Text by Fumio Miyata