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ベストセラーモデルが大刷新、新型アウディ『A3』

2017年は、アウディ『A3』が日本に導入されてから20年となるアニバーサリーイヤーだ。『A3』はプレミアムコンパクトカーの先駆け的な存在として、世界累計販売台数が400万台を突破したというベストセラーモデル。ボディタイプは、4ドアの「セダン」とショートワゴン的な5ドアの「Sportsback(スポーツバック)」、『A3』に加えてスポーツバージョンの『S3』が存在する。現行型は「スポーツバック」が2013年9月に、「セダン」が2014年1月に日本導入される。今回は、現行型では初めてとなるマイナーチェンジが行われた。

『A4』を彷彿させるデザインに変更し、最新のアウディらしさを具現化した新型『A3』

マイナーチェンジといっても、今回の改良は“ビッグマイナー”と呼んでいいかもしれない。なんといっても、エクステリアが大きく変更された。『A3』のフロントマスクは、若干広がったシングルフレームグリル、左右のエアインテークを中心に立体的な造形となったバンパー、シャープな輪郭を得たヘッドライトのデザインなどが変更され、スポーティーな印象がより鮮明となった。「『A4』により近くなった」と感じる人もいるかもしれない。

スポーティーという面では、前輪駆動の1.4 TFSI及びフルタイム4WD仕様の2.0 TFSI Quattro(クワトロ)の両方に、ホイールを17インチにサイズアップして車高を15mm下げた「sport」モデルが新たに設定される。インテリアでは、『TT』や『A4』などに採用されている、フルデジタルの多機能ディスプレイ「バーチャルコックピット」の選択が可能になった。

『S3』のエクステリアは、専用デザインのバンパーとルーフスポイラー、18インチホイール、リヤの両側に設置された迫力あるデュアルエグゾーストなどにより、『A3』をさらにアグレッシブにした印象だ。

インテリアでは、ファブリックとレザーを組み合わせたスポーツシート、専用デザインの3スポーク革巻きマルチファンクションステアリングホイールなどを標準装備。シートは、ファインナッパレザーを使った特別仕様を選択することもできる(下の写真は『A3 セダン』)。

クワトロモデルには「Bサイクル」を採用した新開発の2.0L TFSIエンジンを搭載

パワートレインにも進化が見られる。『A3』では、前輪駆動モデルは、従来の1.4Lで122psの1.4TFSIエンジンと7速Sトロニックのパワートレインを踏襲。四輪駆動モデルである「quattro」には、従来の1.8 TFSIに替わり、アウディ独自の新しい燃焼方式「Bサイクル」を採用した2.0L TFSIエンジンを搭載した。

「Bサイクル」の採用により、2.0Lの排気量とターボチャージャーによる過給をフルに活かしてパワーを発揮させつつ、燃料消費は削減。具体的には、最大出力140kW(190ps)/320Nmの動力性能と、前モデル比8%向上の16.0km/L(JC08モード)の燃費を実現した。

『S3』は、専用の2.0L TFSIエンジンのパワーを従来の210kW(285ps)から213kW(290ps)に引き上げ、組み合わせるトランスミッションも、従来の6速から7速にグレードアップ。「S」の特徴であるドライバビリティを向上させつつ、燃費効率をさらに改善した。

これらのエンジンの組み合わされるトランスミッションは、従来の6速仕様から、トルク容量も高めた新しい「7速Sトロニック」にグレードアップ。1.4 TFSIエンジンを搭載した前輪駆動モデルは従来通りの乾式クラッチだが、『2.0 TFSI quattro sport』と『S3』では、新機能を搭載。「アウディドライブセレクト」で “efficiency(イフィシャンシィ、効率的の意)” のモードを選択すると、巡航中のアクセルオフ時にクラッチが切り離され、ギアがニュートラルな状態となり、燃料消費を削減してくれる(下の写真は本国仕様の『S3』)。

2017年夏モデルからは最新の運転制御技術を用いた「セーフティパッケージ」を提供

今回のマイナーチェンジでもっとも進化したのは、安全性能だろう。全モデルに「アウディプレセンス フロント」を標準搭載。レーダーセンサーによって前方の交通情報を常時監視し、約10km/h〜65km/hで歩行者を、約10km/h〜250km/hでほかの車両を検知。接触する可能性があると判断されたときは警告が発せられるとともに、必要に応じてブレーキが操作される。

2017年夏以降に販売される車両からは、コンパクトカーで初めて、最新のセンサーと運転制御テクノロジーを用いた「セーフティパッケージ」がオプションで提供される予定だ。このなかには、ウインカーを使用しない状況でクルマが車線を逸脱しそうになると、警告を発すると同時にステアリングを動かし、クルマを同一車線内に維持する「アウディアクティブレーンアシスト」や、ブレーキとアクセルに加えてステアリング操作もアシストしてくれる渋滞時追従支援機能の「トラフィックジャムアシスト」なども含まれる。

『A3』は、プレミアムコンパクトカーの先駆けであり、トップランナーでもある。今回のマイナーチェンジも、最先端の技術と動力性能、そしてデザイントレンドを取り入れた、ベストセラーモデルらしい高い完成度を誇っている。まさに、プレミアムコンパクトカーを代表するに相応しい一台だ。

Text by Tsukasa Sasabayashi