表参道・HERZ(ヘルツ)
- 40男が嗜む逸品 -

日本の職人が作る「革」製品を持つ悦び

バブル華やかなりし頃、財布やバッグなどの革小物といえば、せっせと海外ブランド製品を買い求めたもの……。我々世代にはそんな輩も少なくはないだろう。しかし時を経て、むやみにブランドのロゴを追い求めるのではなく、とびきり上質の革を使い、日本が誇る職人技が光るモノを手に入れたい、そんな声が多く聞かれるようになった。

やはり少々値は張っても、国産の確かな品質のものを、長く使い続けたいという大人が増えてきているということだろう。

そこで今回訪れたのは、今年で創業40周年を迎えたHERZ(ヘルツ)。東京本店をはじめ、仙台、大阪、博多にも工房を持つ国産のカバンメーカーだ。こちらのメーカーの特長は、革の仕入れからデザイン、手作業による製作、販売まで一貫して自社で行っている点。 HERZ-01 東京・表参道にある本店。店舗と工房が一体化しており、製作工程も見学できる。この、「作り手の顔が見える安心感」は、国産メーカーならでは。 そのこだわりは、革製品の命ともいえる「革」に現れている。まず、産地のイタリア・フィレンツェまで足を運び、一枚一枚品質をチェックして素材を厳選、そして、植物から抽出したタンニンで、時間をかけてゆっくりとなめしていく……。大量生産と逆行した古くからの技法を取り入れることによって、堅牢で味わい深い、上質の革を生み出すことができる。 HERZ-02 HERZ-03 またヘルツは、職人一人ひとりが、製品作りの最初から最後まで、全工程に携わるというスタイルを取っている。ひとつひとつの製品を、愛着を持ちながら、丁寧に、丹精込めて作り上げる。だからこそ、天然素材である革が本来持つ、シワやキズなどの個性を最大限に生かしたカバン作りが可能になるのだ。 素材にこだわり、丁寧に作られたメイドインジャパンの革製品。本物を知る大人にはその価値が分かるはずだ。

Text by Momoko Abe