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第32回 | 40代からの身近な病気 内容と対策を知っておこう

「低ければ安心」ではない。知られざる「低血圧」のリスク

40代男性の抱える健康不安として「高血圧」は非常にメジャーだ。しかし、血圧は低ければ低いほど良いというわけでもない。基準値を下回る低血圧もまた、健康であるとは言い難い状態だ。では、血圧が低すぎる低血圧症には、どんなリスクがあるのだろう。今回は知られざる低血圧のリスクについて、医師の栗原隆先生に語っていただこう。
今回のアドバイザー
栗原隆
医師・医学博士
2000年東京医科大学卒業、2005年東京医科大学大学院修了、博士(医学)取得。2006年以降、日本スポーツ協会公認スポーツドクター(旧日本体育協会)、日本オリンピック委員会強化スタッフ(医・科学)、日本ボディビル・フィットネス連盟チームドクターなどとして活躍。2015年にはDr.TAKA株式会社・Dr.TAKAウェルネスラボ設立。2016年7月からは、栗原隆ウェルネスクリニックの院長として、スポーツドクター・内科医としての経験を活かした総合診療を行っている。

高血圧に比べれば危険度の低い低血圧だが…症状は様々

高血圧の危険性ばかりが謳われている中、低血圧にはどんな危険があるのだろうか?

栗原先生「上の血圧(収縮期血圧)が100mmHg以下で、何らかの症状がある状態は『低血圧症』と呼ばれます。中でも、起き上がった時に血圧が下がってしまう『起立性低血圧』は、低血圧症の中でも、最も頻度が多いとされています。起き上がった時に急に血圧が低下すると、めまいや立ちくらみにおそわれ、転んで怪我をする危険性などがあります。また、食後や運動後に低血圧をおこし、ふらつきや転倒につながるケースもあります。」

低血圧症の典型的な自覚症状としては他に、めまい、立ちくらみ、頭痛、全身のだるさ、疲れやすさ、やる気がおきない、冷え性などがあります。日本人の場合、大きな社会問題になっているのは高血圧症ですし、血圧が低いことによる危険性は高血圧に比べればそれほど大きくありません。しかしながら、決して少なくない人が低血圧に悩まされているのも事実です。」

低血圧の予防・改善のために、日常生活で気をつけるべきこととは

上記のような低血圧の症状に悩まされている人は、低血圧を予防・改善するために、次のようなことを心がけてみよう。

栗原先生「低血圧症の80%くらいは原因の分からないものですが、何かしら病気があって低血圧になっている場合は治療も可能なので、まずは病院できちんと診断を受けるようにしましょう。

原因がよく分からない低血圧症の場合は、生活習慣を改善することで症状がやわらぐこともあります。起立性低血圧の場合は、長時間寝ていたり、座ったりしていた状態から、急に立ち上がらないことがポイントです。起立性低血圧があまりにもひどい場合は、弾性ストッキングの使用や、お薬の服用が必要になる場合もあります。

また、低血圧症の方で筋肉量が少ない方は、筋トレなどで筋肉をつけることも対策の一つです。日頃からバランスの良い食事を心がけ、特にタンパク質の摂取量を増やしたり、こめに水分補給をしたりすることも有効でしょう。食後に血圧が下がってしまう方の場合は、食後にコーヒーなどのカフェインの入った飲料を飲むことも良いでしょう。

不規則な生活習慣、特に睡眠不足や栄養バランスの偏った食事などは、低血圧を悪化させてしまうことがあります。仕事や家庭などで大きなストレスや疲労を感じている時に、無理に運動をしたり、アルコールを摂取したりすると、低血圧が悪化する危険性があるため要注意です」

「たとえ血圧が低くても、特に自覚症状がなく低血圧を引き起こす病気がなければ、あまり心配する必要はありません」と栗原先生。

低血圧症の症状に悩まされている人のうち、あまりにつらい症状がある場合は医師の診察を受けることを念頭に置きながら、まずは規則正しい生活や食習慣や運動といった自分ができる低血圧症対策からはじめてみよう。

最後にアドバイザーからひと言

栗原先生「めまいや立ちくらみが頻繁に起こるにも関わらず『ただの低血圧』と放置するのは良くありません。医師と相談をしつつ、ご自身の低血圧と上手に向き合ってください」

Text by Takumi Arisugawa

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