メディア個別 手が届くポルシェ──718ボクスターT 、718ケイマンT | editeur エディトゥール

editeur

検索
第46回 | ポルシェの最新車デザイン・性能情報をお届け

手が届くポルシェ──718ボクスターT 、718ケイマンT

50年ぶりに甦った伝統のアルファベット。ポルシェに「T」の名が復活したのは、2017年のことだ。その名誉を与えられたのは『911カレラT』。元祖は1968年に登場した『911T』に遡る。『911T』は軽量なボディ、クロスレシオのMT、機械式ディファレンシャルロックを備えるなど、純粋なスポーツカーファンに向けたモデル。もちろん、『911カレラT』も軽量化などによってスポーツ性を追求した。そして、『911 カレラT』に次いでこの「T」の名を冠したのが『718ボクスターT』と『718 ケイマンT』だ。

ダイナミックでピュアなドライビングプレジャーを愉しむためのスポーツ仕様モデル

1950年代に開発されたレーシングカー『718』の名称は2016年に復活し、2ドアミッドシップモデル、つまり、『ケイマン』と『ボクスター』に与えられた。カーガイにとっては常識だが、『ボクスター』はロードスターモデル、『ケイマン』はクーペモデルで、『ボクスター』のほうが『ケイマン』よりも上位の価格帯に位置づけられている。

ポルシェいわく、『718ボクスターT』『718 ケイマンT』の最終目標は、「ダイナミックで愉しむことのできるドライビング」。車名に冠された「T」が、Touringの(ツーリング)の頭文字を示すことから考えると、当然のことだ。そのために、ピュアなドライビングプレジャーを目指し、スポーツ仕様としての改良が施された。

スポーツ仕様であるから、「スポーツクロノパッケージ」は標準装備。「ノーマル」「スポーツ」「スポーツプラス」「インディビジュアルプログラム」の4つからなるドライビングモードを設定できる。足回りでは、20mm低い車高になる「PASM(ポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメントシステム)スポーツシャシー」を採用。エンジンやトランスミッションの振動を最小限に抑え、走行性に不要な動きを低減してくれる。

心臓部は2.0L水平対向4気筒ターボエンジンで、従来の718シリーズと変わらない。最大出力300hp/7500rpm、最大トルク38.8kgm/2150rpmを発揮し、最高速度は275km/hだ。しかし、従来型より約10kgの軽量化がなされたこともあり、0〜100km/h加速は標準のショートストロークの6速MTで5.1秒を記録。オプションのPDK(ポルシェ・ドッペル・クップルング)を選べば、さらに4.7秒に短縮される。

20mm低くなった車高と専用エクステリア。外観上も従来型の718とはひと味違う

エクステリアにも若干の変更がある。従来よりもスポーティな印象を受けるのは、PASMスポーツシャシーによる20mm低い車高とチタングレー色の20インチアロイホイール、ブラッククローム処理がされた中央2本出しのスポーツマフラーによるところが大きい。

従来型との違いがひと目でわかるのはドアミラーカバーのグレー。そして、ドア下部のストライプに記された、車名を示すロゴ「718 Boxster T」「718 Cayman T」だ。ボディカラーは「ブラック」「インディアンレッド」「レーシングイエロー」「ホワイト」「キャララホワイト」「ディープブラック」「GTシルバーメタリック」の7色を展開。オプションで「ラバオレンジ」と「マイアミブルー」を設定した。

インテリアでは、直径360mmのレザー製GTスポーツステアリングホイールが存在感を発揮している。インナードアのノブはベルト状ストリップ式に変更して軽量化。また、やはり軽量化するために、インフォテインメントを廃して小物入れが設置された。

インパネやセンターコンソールのトリムはグロスブラック。メーターの文字盤とドアのエントリーストリップにも「Porsche」のロゴが配された。シートは電動調整式のスポーツシートで、ヘッドレストには赤い「718」の刺繍が施されている。

けっして安くはないが、手が届かなくもない。現実的に憧れることのできるポルシェ

『718ボクスターT』と『718 ケイマンT』は、ドイツ本国を含めたヨーロッパではすでに予約可能になっているようだが、ポルシェ・ジャパンから正式なアナウンスはまだない。価格も発表されていないが、ポルシェによると、同様の装備の従来型と比較して5%から10%の価格優位性をもつという。ちなみに、『718ボクスター』は712万円から、『718ケイマン』は673万円からとなっている(いずれも税込み)。

この標準モデルに「スポーツクロノパッケージ」「PASMスポーツシャシー」「20インチアロイホイール」などを装備した金額よりも5〜10%低くなるということ。けっして安くはないが、手が届かない金額でもない。現実的に憧れることができるポルシェだ。

Text by Tsukasa Sasabayashi
Photo by (C) Porsche AG.
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

動画はこちら
Porsche 718 Boxster T and 718 Cayman T オフィシャル動画
ピックアップ

editeur

検索