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第21回 | ITが働き方を変える?最新ビジネスハック事情

どう使い分けるのがベター? ExcelとAcces、それぞれの利点を解説

Microsoft Officeファミリーのなかでも、一般のビジネスパーソンにとっては、比較的なじみが薄い存在といえる「Access」。画面構成が似ていることから、「Excel」の親戚的存在と思っている人も多いようだ。そもそもAccessとはどのようなソフトウェアなのか。Excelとの比較から、Accessの特徴とメリットを紹介しよう。

“万能”なExcelに対し、データベースに特化したAccess

1992年に最初のバージョンがリリースされたAccessは、マイクロソフトが開発・販売する、データベースの作成と管理を行うためのソフトウェアである。

データベースの作成と管理といえば、Excelでも同じことができると思っている人も多いはず。確かにExcelでも住所録や販売台帳のようなデータベースを作成、管理するための機能が用意されており、ビジネスシーン全体では、Excelを使ったデータベースのほうが数的に優勢といってもよいだろう。

さらにExcelなら表計算やグラフの作成など、データベース以外の用途も豊富。そのため、データベースに特化したAccessに比べ、便利で使いやすいソフトウェアと考えることもできる。バージョンアップを重ねることでデータベース関連の機能も充実したため、なおさら「データベースもExcelで」という感覚が一般的なものになっていったわけだ。

格納できるデータの数に大きな差。動作の快適さもAccessが有利

では、Accessは不要なのかといえば、もちろんそんなことはない。専用ソフトであるぶん、データベースの作成と管理ではExcelよりも優れた点を多数持っているのだ。

最大のメリットとなるのが、大量のデータを軽快に扱える点。Excelでデータベースを作成した場合、格納されたデータの数が増えるほど、動作が重たくなってしまうことは、誰もが経験しているはずだ。何万件にも及ぶデータが収められていれば、ファイルを開く操作だけで、相当の時間がかかってしまう場合もある。

また、格納できるデータの上限も、ExcelとAccessでは大きく異なる。バージョンによっても異なるが、Excelの場合は約100万件が“限界”となるのに対して、Accessなら件数ではなく全体の容量が2GBまで格納可能とされている。つまり、大規模なデータベースになるほど、Accessのほうが扱いやすくなるというわけだ。

複数人でデータベースを同時利用する場合もAccessに軍配

ひとつのデータベースを複数人で利用する場合でも、ExcelとAccessでは事情が異なる。最近のバージョンでは、Excelでもひとつのファイルを複数人で共有する機能が拡充されてはいるが、入力や編集といった操作を複数人で同時に行うのなら、やはりAccessで作成したデータベースの方がトラブルやストレスが少ない。そもそもAccessは、当初から複数人で同時にデータベースを操作することを想定しているからだ。

また、データの入力ミスへの対策もAccessのほうが優れている。数値以外のデータ形式が入力できないようにするといった程度の対策ならExcelでもできるが、Accessならさらに、複数人が同時にデータベースにアクセスし入力や編集を行った場合に起こりうる「データの矛盾」を防ぐ機能が用意されているのだ。

このほか、目的のデータだけを抽出・加工したり、複数のデータベース(表/テーブル)を組み合わせたりといったデータの取り扱いについても、AccessはExcelに比べ高度。つまり、大規模かつ本格的なデータベースになるほど、Accessのメリットが活きてくる、というわけである。

操作の難しさがAccessのデメリット。小規模データベースならExcelで正解

このようにメリットも多いAccessだが、最大の難点はExcelに比べ操作が難しいこと。豊富なテンプレートが用意されているので、基本的なデータベースなら初心者でも比較的容易に作成できるが、カスタマイズをしたり、新規のデータベースを作成したりする際には、操作のスキルだけでなく、SQLやVBAといったデータベース構築にまつわる知識もある程度要求される。Excelに比べAccessがマイナーな存在となっているのは、ソフトウェア自体のハードルの高さにあるといっても過言ではないだろう。

結論としては、数百件程度の住所録や販売台帳といった小規模かつ、更新頻度も少なく利用者も限られているデータベースなら、Excelのほうが扱いやすい。つまり、多くのビジネスパーソンにとって、データベースといえばExcelという認識は間違いではないということで良いだろう。

ただし、件数や更新頻度、利用者が増えることがわかっているデータベースなら、あらかじめAccessで作成しておいたほうが安全ということも確かだ。

また、Accessの使い方を習得することは、データベース構築のABCを学ぶことにもつながるため、ITスキル向上に恰好な教材ともいえる。サブスクリプション版のOffice365をはじめ、Officeの種類によっては追加費用なしで利用できるAccess。興味がある人は、ぜひ一度使ってみてほしい。

Text by Toshiro Ishii

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