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第2回 | ITが働き方を変える?最新ビジネスハック事情

企業誘致する地方都市増加で働き場所を選ぶ時代へ!?

「一億総活躍社会」実現に向け、政府は2016年より「働き方改革」を掲げ、多様な働き方を推進している。

高速インターネットとクラウドが働き方改革の燃料に

この動きを受け、企業も長時間労働の是正や様々な雇用形態の導入、テレワークの促進など、環境整備に取り組み始めた。読者のなかにも、ここ数年で社の方針転換があり、自宅からのテレワークに切り替えたという人もいるのではないだろうか。

思い起こしてみれば、国内のインターネット網は十分に発達し、家庭のインターネットも高速化している。また、オフィスソフトや勤怠管理など、これまで社内でしか行えなかった作業のクラウド化も進んでいる。

さらに、通勤時間や不必要な人間関係のストレスもなくなるともなれば…。テレワークへの切り替えや都市部から離れ地方で働く機は熟した、といえよう。(もちろん、業種・職種にもよるが)。

こうした時代に突入したとなれば、自分の好きな土地で働き、生活したいと考えるビジネスパーソンが増えるのは、ある種自明の理だが、積極的に企業誘致を行う自治体も増えていることから、今後検討者はさらに増加しそうだ。

都道府県や各自治体でも誘致やPRが活性化

年前、震災に見舞われた熊本県では熊本の誘致企業発掘サイト『ハタラクト』を開設。業種や職種別に誘致企業が検索可能で、企業ページ内では売上や業界内シェアなど、各企業のアピールポイントがわかりやすくまとめられているだけでなく、先輩従業員による仕事のやりがいや企業のおすすめポイントなどの生声も。都市部から移り住む者にとっては、社内見学や就職面接のために行き来するのもひと苦労だけに、こうしたサイトの存在は不安だけでなく無駄な出費も払しょくでき、ありがたい。

また、熊本県では県内への本社機能移転に対する支援制度や県税の減免措置なども豊富で、企業に対する補助や支援にも手厚い。

島根県松江市はプログラミング言語の「Ruby」による町づくり「Ruby City Matsue」プロジェクトを開始。プロジェクト開始前の2002年は県外からのIT企業新設は1社だったが、現在は毎年10社を超え、IT企業やエンジニアの間ではRubyの聖地とも言われている。

人気の秘密は、Rubyの開発者であるまつもとゆきひろ氏の存在も大きい。人口減少に転じていた松江市は、まつもと氏が松江市に在住していることを知るやいなや、Rubyの聖地とする大胆なプロモーションプランを考案。これが奏功し、現在ではRubyは松江市のブランドにもなっている。

また、同市では中学生を対象としたRuby学習の教室を開設、市立中学の技術・家庭科の授業にRubyの学習ツールを展開するなど、未来の人材育成も盛んに行われている。エンジニアのなかには、わが子にプログラミング教育をさせたいと考える親は多い。こうした親目線へのケアも、人気の要因のひとつといえそうだ。

民間企業向けの働き方改革促進ツールも続々

この他、企業のリモートワーク化をバックアップするツールも増加中だ。例えば、携帯キャリアのNTTドコモは、法人向けに「ワークスタイル・イノベーション・パッケージ(シェアオフィス)」を販売。勤怠管理や業務の運用整理などのリモートワークノウハウだけでなく、社内チャットやWeb会議などのツール、さらには、三井不動産と提携し、シェアオフィスの物件もパッケージ化している。

企業担当者にとっては、環境整備のために様々な会社に問い合わせるのは時間もかかり、効率的とはいえない。また、導入時の担当者が退職し、情報共有がうまくなされていない場合、後任の担当者が昔の資料やメールをすべて掘り起こして契約内容の見直しなどを行うというのは、よくある話。

導入にかかる時間の削減だけでなく、先々のメンテナンス性も考慮すると、ワンストップで完結するサービスの存在は企業にとってメリットも多いだろう。

国・自治体・サービスと、働き方改革をバックアップする体制は確実に整いつつある。

毎朝新鮮な空気を肺いっぱいに吸い込める大自然か。はたまた、波音が聞こえる穏やかな南国か。働く場所の自由を手に入れた時、あなたはどこで働きたいと願うだろうか。想像するだけでニヤけてしまう未来は、もうすぐ手に入る距離だ。

Text by Daisuke Suzuki(KOUMUTEN)

ワークスタイル・イノベーション・パッケージとは?
ワークスタイル・イノベーション・パッケージ(シェアオフィス)

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