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第14回 | ベントレーの最新車デザイン・性能情報をお届け

巨大すぎる──世界最大のポラロイドカメラとベントレー

説明するまでもないだろうが、ポラロイドカメラとは、シャッターを押すとその場で写真が現像されるカメラのこと。アメリカの物理学者、エドウィン・ランド博士が創立したポラロイド社のインスタントカメラの総称である。全盛期は1970年代。しかし、デジカメの登場にともない衰退していき、2001年には経営破綻に追い込まれた。驚いたことに、そのポラロイドカメラで歴代モデルを撮影し、ブランドの歴史をまとめた記念本を製作している高級車メーカーがある。来年に創立100周年を迎えるベントレーだ。

じつに高さ1.5m、重さ107kg。1976年に製造された世界最大のポラロイドカメラ

インスタントカメラの人気は若者のあいだで近年再燃している。フィルム独特の風合いがあり、データではなくモノとして残すことのできるアナログ感が見直されているのだ。とはいえ、ベントレーのようなラグジュアリーカーブランドがポラロイドカメラで自社のヒストリーをまとめた記念本を製作すると聞くと、さすがに耳を疑ってしまう。

しかし、ベントレーが撮影に使用するのは、ただのポラロイドカメラではなかった。その名も『20×24ランドカメラ』。40年以上前の1976年に製造されたポラロイド社による世界最大のインスタントカメラで、その大きさは高さ1.5m、重さ107kgに及ぶ。

昔の写真館で使われていた蛇腹のついた大きなカメラ(スプリングカメラ)をさらに巨大にした途轍もないサイズ、とイメージすればわかりやすいだろう。名前のとおり、20×24インチ(508×610mm)というこれも恐ろしいほどの大判フィルムを使用する。

世界最大のインスタントカメラで歴代ベントレーを撮影。記念本も重さ30kgの巨大さ

いったいなぜこれほど大きなポラロイドカメラで歴代のベントレー車を撮影するのか。それは、『Bentley Centenary Opus』と呼ばれるこの記念本が、重さ30kgもあり、1ページのサイズが最大で2mにもなるこちらも超特大の本だからだ。

これまで『20×24ランドカメラ』は、多くの有名雑誌で著名写真家が各国のリーダーやハリウッド女優などを撮影するために使われてきた。日本でもアラーキーこと荒木経惟氏が『20×24ランドカメラ』を用いた写真展を開催したことがある。しかし、その世界最大のポラロイドカメラも、クルマの撮影に使用されるのは今回が初めてのことだ。

すでに1919年に製造された現存する最も古いベントレーである『EXP2』をはじめ、1930年の『8LITEL』、1952年の『Rタイプ・コンチネンタル』、そして最新モデルの『コンチネンタルGT』にいたるまで、歴代のベントレーはすべて撮影済み。記念本は3種類のスペシャルエディションが用意され、すべて2019年初めに出荷される予定という。

ちなみに、この世界最大のインスタントカメラ『20×24ランドカメラ』は歴代ベントレーの撮影によってその役割を終え、博物館に所蔵されることになったそうだ。

Text by Kenzo Maya
Photo by (C) Bentley Motors
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

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