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第33回 | エディトゥールPRIME

上場企業役員報酬ランキング。カルロス・ゴーンは何位?

カルロス・ゴーンが鳴り物入りでルノーから日産自動車にやって来たのは19年前のことだ。必ず目標を達成するコミットメント、容赦なく合理化を進める大胆なコストカット。「ゴーン改革」は旧来の日本型経営に大きなインパクトを与え、とりわけその高額報酬は「もらいすぎ」との批判を招いた。では、ほかの日本企業の役員はどれくらいの報酬を受け取っているのだろうか。上場企業の役員報酬ランキングを見てみよう。

カルロス・ゴーンが実際に受け取っていた過去5年間の報酬は約99億9800万円?

カルロス・ゴーンの容疑のひとつは、役員報酬を過小申告した疑いだ。2011年3月期からの5年間で得ていた実際の報酬は「約99億9800万円」だったが、有価証券報告書に記載したのは「約49億8700万円」。その差額は50億円に上るとされている。

仮に5年間でおよそ99億円の報酬を得ていたとすれば、1年あたり20億円弱である。たしかに、これなら「もらいすぎ」にも見えるが、近年は日本の役員報酬も高額化している。はたしてこの金額は日本企業の役員のなかでどれほどの位置づけになるのか。

役員報酬トップは約27億円のソニー平井前社長だが、上位には外国人役員がズラリ

日本の上場企業は、2010年3月期から年間報酬1億円以上の役員の氏名と報酬額を有価証券報告書で開示することが義務付けられている。それを元に集計したのが次の役員報酬ランキングだ(2017年度、東京商工リサーチ調べ)。

1位 平井一夫/ソニー/27.13億円
2位 ロナルド・フィッシャー/ソフトバンク・グループ/20.15億円
3位 マルセロ・クラウレ/ソフトバンク・グループ/13.82億円
4位 ラジーブ・ミスラ/ソフトバンク・グループ/12.34億円
5位 クリストフ・ウェバー/武田薬品工業/12.17億円
6位 瀬戸欣哉/LIXILグループ/11.27億円
7位 赤澤良太/扶桑化学工業/10.34億円
8位 ディディエ・ルロワ/トヨタ自動車/10.26億円
9位 吉田憲一郎/ソニー/8.98億円
10位 宮内謙/ソフトバンク・グループ/8.68億円

ご覧のとおり、2017年度は20億円超がふたりもいて、しかもゴーンと同じ外国人役員がトップ10の半数を占めている。ちなみに、ゴーンの報酬は7億3500万円(日産自動車)で、全体の14位。そこへ三菱自動車からの2億2700万円を合わせても10億円に満たない。ただし、これはあくまで有価証券報告書に開示された報酬だが…。

ソフトバンクグループの孫正義会長やトヨタ自動車の豊田章男社長の名前がない理由

このランキングを見て、「なぜソフトバンクグループの孫正義会長やトヨタ自動車の豊田章男社長の名前がないのか?」と思った人もいるかもしれない。孫氏の役員報酬は1億3700万円でトップ100にも入っておらず、豊田氏も3億8000万円となっている。

その理由は、創業者やそれに近い地位の人は自社株を大量に保有しているからだ。株式の配当が年間数億円も入ってくるため、役員報酬は少なく抑えているようなのである。

こうして見ると、たとえ1年あたり20億円であっても、ゴーンの報酬は突出して多い金額ではないことがわかる。それなのに、なぜ報酬を過少申告したのか? いずれにせよ、容疑が事実かどうかを含め、これからさまざまなことが解明されていくだろう。

Text by Kiyoshi Nanamori
Photo by (C) Nissan Motor Co., Ltd.
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

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