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第54回 | 大人ライダー向けのバイク

女性ライダーも改造しよう──トライアンフStreet Twin

「普通二輪免許を取得する若い女性が増えている」。数年前、こんなニュースを目にしたことがあった。小型二輪免許では女性の取得率が男性を上回っているという。若い男たちが二輪に乗らなくなった今、オートバイ業界を支えているのはリターンライダーと女性ライダーなのかもしれない。そんな女性たちから人気を集めるのが、トライアンフ伝統の『ボンネビル』シリーズのエントリーモデル『Street Twin』だ。最大の魅力は豊富に用意されたカスタムパーツ。それは先ごろ発表された2019年モデルでも変わっていない。

ヨーロッパで若い女性ライダーに支持されているトライアンフ『ストリートツイン』

トライアンフというと、いまだにバーチカルツインのクラシカルなスタイルを思い浮かべる人が多いかもしれない。それはスーパースポーツの『スピードトリプル』やアドベンチャーモデルの『タイガー』シリーズが登場しても、なお変わることがない。このイメージの刷り込みは、日本にかぎらず欧米のファンにとっても同じようだ。

しかし、トライアンフとしてはベーシックなツインエンジンを搭載し、シンプルな構成ゆえに価格も抑えられた『Street Twin(ストリートツイン)』は、水冷化しながらも多くのユーザーを獲得している。モダンクラシックモデルとしてはもっともよく売れており、とりわけヨーロッパでは若い世代の女性ライダーに支持されているというから面白い。

今回発表されたのは2019年モデル。いわゆるMYだ。プログラムマップの変更、クランクやバランサーシャフトといったムービングパーツの軽量化により、従来比で約10psパワーアップされ、最高出力の発生回転数も500回転ほど高くなっているという。

『ストリートツイン』の人気の理由は、リーズナブルな価格とカスタムしやすいこと

搭載されるのは従来と同じ900ccの水冷並列2気筒エンジン。前述したとおり、最高出力は65psへと向上した。最大トルクは80Nmと変わらないが、発生回転数は3230rpmから3800rpmとこちらも高くなっている。高回転化したと思うかもしれないが、実走行ではレスポンスの向上と全回転域でパワーアップしている印象のようだ。

エンジン関連では、ほかに軽量化を目的としてカムカバーをマグネシウムにし、新設計のクラッチを採用するなどしている。ミッションが6速になったと噂されているが、このバイクのキャラクターからするとそれは必要ないように思えるが、どうなのだろう?

前モデルから採用されたブレンボ製の4ポッドキャリパーブレーキ、カートリッジタイプのフロントフォーク、アップグレードされたメーターなど、2019年モデルでは細部にわたって変更が施されているが、これはどこか日本メーカーの手法にも似ている。

しかし、『ストリートツイン』がヨーロッパやアメリカで人気を集める理由は、車両本体の価格が安いこともあるが、じつはカスタムベース車にうってつけである点が大きい。メーカー側が豊富なカスタムパーツを用意しているため、大きく手を加えることなく、つまりカスタム費用を抑えながら愛車の印象を大きく変えることが可能となっているのだ。

扱いやすくてカスタムパーツが豊富…『ストリートツイン』は日本製バイクの再来か

カスタムキットは2種類が用意された。構成内容は、「アーバンライトキット」が茶色のキルティングシートにフェンダーレスキット、そしてブラックで統一されたキャップやカバー類。「カフェカスタムキット」は、バンス&ハインズのサイレンサー、削り出しのオイルフィラーキャップ、サブタンク付きのリアショックといった具合だ。

さらに、スタンダードは足つき性を良くし、ビギナーや女性にも非常に扱いやすくなっているが、これはまさにカスタムブームのときの日本製バイクの状況と似ている。かつてトライアンフは日本製バイクの台頭によって煮え湯を飲まされた経験があった。もちろん正統な開発競争の結果なのだが、この時代の流れには皮肉を、いや因縁を感じてしまう。

価格や発売日、日本への導入時期は未定。ボディカラーは「ベリーレッド」「ジェットブラック」「マットグレイ」の3色が用意された。この設定はあくまでヨーロッパにおける市場調査の結果らしいが、モダンでありながらトライアンフらしさを残している接点を見出したようだ。

Text by Koji Okamura
Photo by (C) Triumph Motorcycles
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

動画はこちら
2019 STREET TWIN オフィシャル動画

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