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第24回 | エディトゥールPRIME

なぜ再び人気に?「ポケモンGO」が大人にウケている理由

ポケモンGOと聞いて「ああ、何年か前に流行ったよね」と思ったなら、その認識はアップデートしたほうがいい。2016年7月に登場したポケモンGOは当時、大ブームを巻き起こしたスマホゲームアプリだ。しかしそのブームはけっして過去形ではない。じつは配信開始から2年がすぎた今、再び人気を集めているのだ。中心にいるのは40代以上の大人たちである。

累計売上高は約2240億円。再びアクティブユーザーが増加している「ポケモンGO」

「ポケモンGO」は現実の世界を舞台にした初のポケモンタイトルだ。アプリを立ち上げるとマップが開き、GPSによって自分の居場所が表示される。自分が歩けば、それとリンクしてゲームのキャラも歩く。いわば2次元と3次元をつなぐような仕様をもつのが特徴だ。

プレイヤーは自分の足で現実世界を歩き回り、ポケモンを発見したらモンスターボールを投げて捕獲する。出現するポケモンにはそれぞれレア度があり、レアなポケモンを求めて多くの人々がスマホ片手に街中へと集まった。これが当時の熱狂を象徴していた光景である。

あれからおよそ2年。ポケモンGOが再び勢いを取り戻している。今年に入ってアクティブプレイヤーが増加し、5月に前年同期比74%の売り上げを記録。9月には配信開始から811日で累計売上高が20億ドル(約2240億円)を突破した。これはゲーム業界において、「クラッシュ・オブ・クラン」「ゲーム・オブ・ウォー」に次ぐ歴代3位の記録だ。

(C) Kao Corporation.

ポケモンGOのヘビーユーザーの半数強が40代以上。人気の理由は多彩なイベント

中心にいるのはアプリを月に20回以上立ち上げる「ヘビーユーザー」である。アプリの成功は継続的に利用するヘビーユーザーにかかっている。マーケティング情報紙の『日経MJ』によると、ポケモンGOは今年に入ってヘビーユーザーの比率が上昇。しかも、40代以上が51.9%を占めているという。30代のヘビーユーザーは28.3%、20代は16.8%だ。

そういえば最近、電車のなかや街中でポケモンGOをプレイする40代以上のビジネスマンをよく見かけるようになった。ポケモンGO関連のイベントには、20代の若者から親子連れまで幅広い世代が集まるが、そのなかでもミドルエイジ男性のプレイヤーが目立つ。

なぜポケモンGOには大人のヘビーユーザーが多いのか。『日経MJ』は「(イベントなどで)プレイヤー同士が一堂に会する仕掛けが一番の要因」と分析する。ひとりきりでゲームの世界で戦ってきたプレイヤーは、ヘビーユーザー化するとともに「仲間」を求めるようになる。そのニーズに応えるかのように、ポケモンGOではリアル世界の多彩なイベントを用意した。

たとえば、8月にスタートした「レジロック」では、ジムとして設定された各地の場所に毎日「黒い卵」がランダムに出現する。1時間ほどで孵化して伝説のポケモンが生まれると、その敵を最大20人のグループに分けられたイベントの参加者たちが協力して倒すのである。

(C) Kao Corporation.

ポケモンGOは大人の男たちのコレクター癖を刺激する。運動不足の解消にも効果的

こうしたイベントに加え、ポケモンGOにはもうひとつ、大人の男たちを引きつける要素がある。それは「収集癖」を刺激することだ。スニーカー、ジーンズ、フィギュア、さらにはヴィンテージカーにいたるまで、何かをコレクションするのは男ならではの「癖」である。

ポケモンGOには、すでに800種類以上のポケモンが登場し、現在は400種類近いポケモンを捕獲することが可能。なかには海外でしかゲットできないポケモンも存在する。今後もさまざまなシリーズのポケモンが追加されるだろう。コレクターにとって、お金がかからず、保管する場所もとらず、好きなだけずっと収集できるのは、とてつもなく魅力的なのだ。

しかも、自宅や会社では多くのポケモンに出会えないので、このアプリをプレイするには必然的に外を歩き回らなければならない。これはお腹周りが気になる40代の運動不足の解消にもつながる。もしかすると、第二次ポケモンGOブームもあるかもしれない。

Text by Kiyoshi Nanamori
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

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