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第23回 | エディトゥールPRIME

懐かしの赤が復活。丸ノ内線の車両がフルモデルチェンジ

都心に直結する首都圏の地下鉄はビジネスパーソンにとって欠かせない移動手段だ。特に丸ノ内線は東京の中枢を網羅しており、高度経済成長期以降の大輸送時代では主役のひとつとなった。車両や乗換案内などに使用されるラインカラーは「赤」。その丸ノ内線の車両が30年ぶりにフルモデルチェンジをはたし、2019年2月から新型車両「2000系」が導入される。

新型車両は「500系=昔の丸ノ内線」と同じ赤い車体に白のラインのデザインを採用

丸ノ内線は銀座線に次ぐ古い歴史をもつ地下鉄だ。開通は1954年。まず池袋〜御茶ノ水間で開業すると、東京、銀座、霞ヶ関と延伸され、1957年に現在の池袋〜新宿間が全通した。

当時のトレードマークは赤い車体に白いライン。40代以上の人なら、いまだに丸ノ内線=赤い車体のイメージが強いのではないだろうか。この赤は、営団地下鉄の総裁がロンドンに視察に行ったときに見つけた「ベンソン&ヘッジス」というたばこブランドに由来する。

しかし、赤い車体に白のラインでおなじみの「300形」と「500形」(下の写真)は1996年に引退。以降、1988年に導入されたアルミ製無塗装ボディに赤いラインの「02系」が丸ノ内線の顔となった。もはや「丸ノ内線=赤い車体」は遠い昔の話になりつつあったのだ。

その懐かしのカラーリングが復活する。新型車両「2000系」の特徴のひとつは、「昔の丸ノ内線」のような赤い車体と白いラインを採用したこと。ただし、白いラインは窓の下ではなく、窓の上にあしらわれた。これはホームドアの設置駅でも見えやすくするためだ。

車内に携帯やスマホの充電ができるコンセントを導入。ひとりあたりの座席幅も拡大

車体各所に「丸」をモチーフとしたデザインを取り入れているのも新型車両の特徴だ。トップの写真でわかるように、車両先頭の運転席は丸みを帯び、それを黒にすることで「丸」のラインを強調。車端部の窓も縦型の「丸」とした。通勤電車では非常にめずらしいデザインだ。

室内にも「丸」が見られる。天井パネルに球面形状を採用し、より開放的な室内空間を演出している。これらの「丸」は、むろん丸ノ内線という路線名にちなんだものである。

その室内では、ひとりあたりの座席幅を拡大。クッションも改良してゆったりした座り心地を目指したという。小物が置けるテーブルや荷物かけが設置されたのも新しい。しかし、最大のトピックは、なんといってもスマホの充電ができるコンセントが導入されたことだろう。

丸ノ内線利用客の滞在時間は10〜15分程度なので、バッテリーに充電できる量もたかが知れている。とはいえ、急いでメールに返信しなければならないときのバッテリー切れほど困ることはない。このコンセントはそうした状況を考えて導入されたものだという。

赤いカラーリングを復活させた丸ノ内線の新型車両は2019年2月から運行を開始

懐かしいカラーリングは丸ノ内線に限ったことではない。東京メトロは銀座線にも旧型車両の黄色いカラーリングを再現したレトロな車両を導入している。これは、90年前の銀座線開通から40年にわたり使用された「1000形」をオマージュして製作された特別仕様車だ。

丸ノ内線の新型車両もその流れに続いたかたちだが、利用客にとっては室内の快適性や利便性が向上していることが何よりうれしいポイントだろう。新型車両2000系は2019年2月から運行を開始し、2022年度までに53編成318両を導入する予定だという。

Text by Kiyoshi Nanamori
Photo by (C) Tokyo Metro Co., Ltd
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

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