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第20回 | エディトゥールPRIME

本当に実力の高い路線は? 首都圏「沿線力」ランキング

公示地価が3年連続で上昇するなど、不動産市場の好調ぶりが伝えられている。この活況を牽引するのは東京駅周辺や渋谷などの再開発ラッシュ。とりわけ東京駅周辺の大手町や丸の内には、新たに完成する大型オフィスの7割が集中する。となれば、「職住接近」がトレンドとなっている今、ビジネスパーソンが通勤に利用する路線の実力=沿線力にも変化が見られるに違いない。では、評価を上げているのはどの路線なのか。不動産調査会社のトータルブレインがまとめた首都圏の通勤35路線の「沿線力」総合ランキングを紹介しよう。

評価項目は「都心へのアクセス」「輸送力」「駅力・街力」「マーケット力」の4つ

首都圏の通勤35路線の「沿線力」は、(1)都心へのアクセス、(2)路線の輸送力、(3)駅力・街力、(4)沿線マーケット力──の4つの項目によって評価された。

このうち「都心へのアクセス」は、文字通り都心に直結する路線であるかどうか、また都心へのアクセス時間を検証したもの。「路線の輸送力」は、運行本数、運行速度、混雑率、遅延率、運賃など。「駅力・街力」は、乗降客数、商業・公共・医療施設の集積度、賃料相場。そして「沿線マーケット力」では、沿線の人口、世帯数、増加率、平均年収を検証した。

これらの項目によって首都圏の35路線の実力を総合的に格付けしたのが「沿線力」ランキングである。それではさっそくランキングを見てみよう。

トップは京浜東北線。東京駅へのアクセス性の高さが「沿線力」の最大のポイント

「沿線力」が高かった路線のトップ10は次のとおりだ(トータルブレイン調べ)。

1位 京浜東北線(南)
2位 東海道本線
3位 東西線
4位 総武快速線
5位 中央線
6位 東急田園都市線
7位 東急東横・みなとみらい線
8位 京浜東北線(北)
9位 東急目黒線
10位 宇都宮・高崎線

これを見て「えっ、京浜東北線がトップ?」と思った人もいるかもしれない。しかし、このランキングは「住みたい街ランキング」ではなく、路線が持つ本来の実力を評価したもの。上位に入った京浜東北線や東海道本線は、いずれも東京駅への直結力が高い路線なのだ。

3位の東西線もオフィス街の大手町に直接乗り込むことができる。こうして見ると、やはり再開発が進む東京中枢エリアへのアクセス性の高さが「沿線力」のポイントであるようだ。

ブランド力の高い東急田園都市線と東横線の評価が意外なほど低かった理由とは?

その一方、抜群のブランド力を誇っていたはずの東急の2路線、田園都市線と東横線は評価を下げている。渋谷へのアクセスは良いが、東京駅周辺に行くには時間がかかるためだ。

これは田園調布や成城学園前といった高級住宅街のブランド力が低下していることにも通じるかもしれない。かつての「都心から少し離れた閑静な住宅地」という価値は、いまや「都会の利便性」という新しい価値に取って代わられようとしている。

大型オフィスが東京の東側に集中するなら、今後立てられるマンションなども東に直結する路線に集中する。オフィス街へのアクセス性の高さがますます重要になっていきそうだ。

Text by Kiyoshi Nanamori
Edit by Takeshi Sogabe(Seidansha)

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