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第7回 | 直面する前に知っておきたい。介護の保険・費用・対策

上手に使えばメリットも多い。「介護ローン」の活用法

何かと物入りになる「介護」。特に、親子とも蓄えに自信が無い人にとっては、介護費用は悩みの種。そんなときにひとつの選択肢としなるのが、民間の金融機関から借りることのできる「介護ローン」だ。民間介護ローンの種類やメリットなどについて、ファイナンシャルプランナーの町田萌さんに聞いた。

公的な介護貸付に比べ、審査も早く緊急の出費に向いている民間介護ローン

“介護ローン”とは、その名の通り、銀行など民間の金融機関から借りることのできる、介護費用のためのローンのこと。ローンというとあまりいい印象はないが、具体的にどのようなメリットがあるのだろうか。

「一般的に家族の介護が必要となった場合、在宅介護であればバリアフリーなど住宅の改良や、車いすなどの介護機器の購入が必要になってきます。また、介護施設に入所する場合であれば入居保証金やその他諸費用がかかります。こうした費用は、場合によって突然必要な状態になるもの。差し迫った状況で、すぐに介護費用を用意したい場合に頼りとなるのが、民間の介護ローンです」(町田さん、以下同)

介護ローンには『公的な介護貸付より融資が受けやすく、審査や手続きが早い』、『カードローンやフリーローンより金利が低い』というおもに2つのメリットがあるという。

「公的な介護貸付には、都道府県社会福祉協議会が実施している『生活福祉資金貸付制度』や、都道府県が実施している『育児・介護休業対策資金』などがありますが、これらは、年齢要件や所得要件などが厳しく、手続きに時間を要することが多いため、利用できる対象者が限られています。そのため、公的介護貸付が借りられない人や、すぐにまとまったお金が必要となった場合には、民間の介護ローンを利用するメリットがあると言えるでしょう」

銀行のカードローンやフリーローンの金利はおよそ3~15%程度。借り入れ金額等により変動する。対して、民間の介護ローンは銀行によって2~8%程度で定められており、比較的低い金利で利用できる点もメリットのひとつだという。

一般的な融資の条件は、完済時点の年齢や勤続年数など

公的な介護貸付より借り入れへのハードルが低い「介護ローン」。とはいえ、やはりお金を借りるのだから、ある程度の利用条件が設けられている。

「介護ローンの利用要件や審査は、金融機関により異なります。一般的には、融資を受ける方(介護が必要な方の家族)の年齢要件や、安定した収入があり、返済の見込みがあるかが問われます」

年齢要件は、金融機関によって65歳未満、60歳以下といった融資時の条件や、完済時に70歳以下、71歳未満といった完済時点の年齢条件があるとのこと。

「収入については、金融機関によって年収条件や勤続年数の条件が定められているケースがあるほか、団体信用生命保険の加入を条件としている場合も。また、ほとんどの金融機関が保証会社の保証を条件としているため、連携している保証会社の条件も満たす必要があります」

「介護」全般に使えるお金ではない、という点には要注意

このように、メリットも多い介護ローンだが、もちろん注意点もある。

「介護ローンは、資金の使い途が介護費用に限定されている、という点に注意が必要です。介護と並行して費用がかかりがちな『医療費』については、一般的には介護ローンの対象になりません」

金融機関によっては「医療介護ローン」として、医療費も対象になるローンを取り扱っている場合もあるそう。いずれにしても、検討する場合は必ず各金融機関の商品概要を比較検討し、ご自身が必要としている費用やご家族の状況と照らし合わせて判断する必要がありそうだ。

最後にアドバイザーからひと言

「具体的な利用用途や利用条件は金融機関によって異なりますので、事前にしっかり調べておくことが重要です」

Text by Akeno Kataoka(Seidansha)
Edit by Kei Ishii(Seidansha)

今回のアドバイザー
町田萌さん
FPサテライト株式会社 代表取締役
ファイナンシャルプランナー事務所「FPサテライト株式会社」代表取締役。所有資格はCFP認定者、宅地建物取引士、証券外務員一種、簿記2級等。
取材協力
FPサテライト株式会社

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