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第3回 | 40男のメモリーズ

日本建築に息づく、コルビュジエの意志を訪ねて

サヴォア邸に実現された「近代建築の5原則」は、たちまち各国の建築家たちに影響を与えた。ここではその影響を読み取れる日本の著名な建築物を紹介する。

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広島平和記念資料館/丹下健三(1952年竣工)

原爆投下によって全壊してしまった広島の復興は、この建物に象徴されている。

焦土からピロティによって持ち上げられたコンクリートのボリューム、空との境界を断ち切る屋根の直線など、ル・コルビュジエからの影響を立地にあわせて再構成し、丹下健三が設計を手がけた。

平和大通りから資料館のピロティを通して慰霊碑と原爆ドームを望むことができる。

復興を目指す広島の都市計画案のコアとしても、平和記念公園とこの資料館が重要な役割を担ったのだ。(http://www.pcf.city.hiroshima.jp/

住吉の長屋/安藤忠雄(1976年竣工)

独学で建築を学んだ安藤忠雄は、大阪の古本屋で出会ったル・コルビュジエの作品集に衝撃を受けた。

そして、世界の建物を実際に自分の目で見て回りたいと考え、海外渡航が自由化された1964年に渡欧する。

そして、安藤忠雄の建築の原点となったのが、住吉の長屋だ。

建物の中央に中庭を設け、そこから光や風を取り込む。

自然のエネルギーを吸収しながら生活をする空間、という発想には、ル・コルビュジエの建築が少なからず影響を与えている。

Villa Savoye_03-re-2 十和田市現代美術館/西沢立衛(2008年竣工)

妹島和世とともに設立したSANAAとして、建築界のノーベル賞と称されるプリツカー賞を2010年に受賞した西沢立衛も、コルビュジエから受けた影響は多大であると語っている。

そのひとつが、内と外の概念だ。

十和田市現代美術館では、作品を展示するホワイトキューブがガラス窓の廊下で結ばれていて、その外も展示空間となっている。

建物の中と外を区別することなく、どちらも利用できる空間ととらえて設計されたこの建物は、モダニズム建築を足がかりに発展した現代建築のひとつのあり方を示している。(http://towadaartcenter.com

Text by Ryohei Nakajima

情報
サヴォア邸(Villa Savoye)
住所:82 rue de Viliers 78300 Poissy

電話:01 39 65 01 06
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ヘヴンリーハウス 20世紀名作住宅をめぐる旅 住吉の長屋/安藤忠雄
五十嵐太郎、後藤武/編 千葉学/著
本体価格2400円 東京書籍
世界のANDOの原点!若き日の安藤忠雄渾身の一軒を徹底解剖。1976年に完成したのち,ベールに包まれていた戦後都市型住宅の金字塔を気鋭の建築家・千葉学が訪問し案内する。

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