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第3回 | デキる男の必修科目──大人のエクセル一問一答

【エクセル術】関数の力で、過去のデータから未来を見通す

ビッグデータ時代の到来により、リーダーに求められるスキルのなかでも、特に重視されるようになった「データ分析」能力。“経験”だけを頼りに仕入れ数や予算を決めているようでは、もはやプロジェクトを正しい方向へと導けないことを、ひそかに悟っている昭和世代も多いはずだ。今からでも決して遅くはない。今回の問題に挑戦し、エクセルを使ったデータ分析の基本を学びなおしてみよう。

問題:
気温と販売数の関係を示す過去のデータを元に、指定した気温に対する予想販売数を求めよ。

難易度:☆☆★★★
実用度:☆☆☆★★
目標ステップ数:5

解答:

気温の上昇につれ販売数も伸びるというように、2つのデータが回帰直線上にあると考えられる場合、「FORECAST.LINEAR(フォーキャスト・リニア)」関数を使うことで、過去にはない数値からでも、予想したい数値を求めることができる。文章にすると複雑にみえるが、データさえあれば手順はとても簡単。標準解答の手順を紹介しよう。

●STEP1

予想販売数を求めたいセル(ここではD6)をクリックして選択。半角で「=FORE」と入力し、表示される関数の候補から「FORECAST.LINEAR」をクリックする。

●STEP2

予想の基準となる数値(気温)が入ったセル(ここではD5)をクリックし、キーボードから半角のカンマ(,)を入力。

●STEP3

求めたい予想値(販売数)に対応するデータの範囲(ここではB3:I3)をドラックして選択。さらにキーボードから半角のカンマ(,)を入力。

●STEP4

予想の元になる数値(気温)に対応するデータの範囲(ここではB2:I2)をドラックして選択。最後にキーボードの「Enter」キーを押す。

●STEP5

予想気温(セルD5)に入力された数値から予想される販売数の計算結果が表示される。

【今回のまとめ】

回帰直線とは、2組のデータをX座標、Y座標にあてはめた散布図であらわした時、その関係を直線に近似させたもの。この回帰直線を使ったデータ分析を「線形回帰分析」と呼ぶこともある。今回の問題で取り上げた気温から販売数を予想するほか、身長から体重を予想する、といったところが線形回帰分析を利用できる代表例だ。

「= FORECAST.LINEAR(x,既知のy,既知のx)」という構文になる「FORECAST.LINEAR」は、「既知のy」と「既知のx」で指定したデータから予想される回帰直線上の「y」にあたる数値を求める関数。今回の問題では、販売数が「y」、気温が「x」となる。

「FORECAST.LINEAR」は、ごく基本的なデータ分析のための関数であり、根拠となる変数が少ないため、大雑把な計算しかできない点には注意が必要。とはいえ、たとえば広告宣伝費を増やすと、どれだけ売り上げが伸びるのかを、なんとなく見積もっておきたい場合などには、重宝するはずだ。

ちなみに、「FORECAST.LINEAR」とまったく同じ働きをする「FORECAST(フォーキャスト)」関数がある、ということは覚えておいても損はない。

「FORECAST」関数は、古いバージョンのエクセルでも使えるので、ファイルを共有する相手が使っているエクセルのバージョンがわからない場合は、「FORECAST」関数を使っておいたほうが無難だろう。

Text by Toshiro Ishii

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