ボリビア・ウユニ塩湖
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「天空の鏡」に心を映す旅 –ボリビア・ウユニ塩湖–

「人生で一度は行きたい場所」を紹介するこのシリーズ。ここでは、いま世界中の旅慣れた旅行者達から羨望の眼差しで見られる場所を紹介する。その第1回は、南米、ボリビアのウユニ塩湖。ここは、観光のベストシーズンを迎えている。このウユニ塩湖には、よく知られる昼間の絶景ともう一つ、奇跡の景観が用意されている。

ボリビア南東部のアンデス山脈に囲まれた標高3700mの地に世界最大の塩湖「ウユニ塩湖」がある。元々はアンデス山脈が隆起した際に大量の海水が残されたことにより、東西約250km、南北約100km、面積約12,000k㎡、高低差が僅か50cm程度という広大な塩原ができた。乾期には表面の水が干上がり、塩の結晶によって亀の甲羅のような模様の塩原が広がる。雨が降ると、地表にうっすらと人が歩ける程度の水が溜まり、日中は太陽の光が反射して水面鏡に空が映り込む。その神秘的な光景は「天空の鏡」と比喩されている。 ボリビア・ウユニ塩湖 水面下に塩の結晶が見える ボリビア・ウユニ塩湖 ウユニ塩湖の「天空の鏡」 この光景を目にするには12月末から3月末の雨期、ちょうど今がベストシーズンだ。「天空の鏡」になるには水が溜まり晴れて無風でなければならない。そのため、観光で立ち寄る程度では見る事ができないことも多い。行くからにはウユニ塩湖近隣のホテルに滞在して世界の神秘と言われる景色を堪能すべきである。 ウユニ塩湖へはエル・アルト国際空港からウユニ空港まで1時間弱のフライト、ウユニ空港から湖畔まで車で20分程度で到着する。塩湖の傍には幾度となく絶景の瞬間を味わえる「ホテル・ルナ・サラーダ」がある。 ボリビア・ウユニ塩湖 ホテル・ルナ・サラーダの外観 このホテルは建物の外壁、内壁からベッドにいたるまで全てがウユニ塩湖の塩でできている。ウユニ塩湖側の部屋、特に昨年11月にオープンしたデラックスルームは窓からウユニ塩原とトゥヌパ火山の眺望が広がっていてお薦めだ。 ボリビア・ウユニ塩湖 廊下の足下も塩が敷き詰められている ボリビア・ウユニ塩湖 デラックスルーム ファブリックはアンデスの織物を使用 日中はホテルから自転車を借りて湖中を走るのもいいし、4輪駆動車でウユニ塩湖の中心にあるインカワシ島に連れて行ってもらうのもいい。この島は12m超にも成長するサボテンが群生し、頂上に登ると360度視界が開け、サボテンと湖の不思議な景観を楽しめる。 ボリビア・ウユニ塩湖 インカワシ島からの眺め ホテルに戻るとレストラン「Tunupa」で夕食をいただく。国内で一番美味しい産地から肉や魚、果物などを集めているという、そんな食材でいただくのはアンデスの伝統料理。ウユニ湖の夕景を眺めながら主食となるキヌアのプチプチした食感を楽しみつつ、素朴な味のボリビア・アンデスの伝統料理をワインとともにいただくのも贅沢な時間である。 ボリビア・ウユニ塩湖 アンデス料理 手前がウユニ塩原で唯一の作物とされる主食のキヌア。写真のようなコロッケなどの衣にも使われる ボリビア・ウユニ塩湖 ホテルのポーチでも飲食を楽しめる そして、お目当てのもう一つの絶景を見ることのできる時間が近づいて来る。外が暗くなるにつれ、部屋で寛ぎながら星空が出るのを待つ。その絶景、星空がウユニ塩湖に反映する「天空の夜鏡」はなかなか遭遇できない奇跡の景観と言われている。昼間の条件に加えて雲と月が出ていない状態で初めて満天の星が湖面に写るからだ。星空が見えると塩湖に向かい、そして星空の映る湖面に立つ。そこは、まるで宇宙にいるような幻想的な世界である。 そして、夜明けが訪れる、日の出とともに映し出される太陽によって、「天空の夜鏡」は「天空の鏡」へと姿を変えていく、そのダイナミックな景観の変貌の中で、旅人は人生で最高の体験となる瞬間を迎えるのだ。 ボリビア・ウユニ塩湖 「天空の夜鏡」神秘的な光景 ボリビア・ウユニ塩湖 夜明け前、輝く金星が湖面に映る ボリビア・ウユニ塩湖 サンライズの風景

Text by Keiko Harimoto

夜空、金星:(c)nana(Sevencolors)