【ビットコインの可能性】10年後20年後…仮想通貨の将来はどうなる?
- いまさら人には聞けない仮想通貨「ビットコイン」とは? -

【ビットコインの可能性】10年後20年後…仮想通貨の将来はどうなる?

2008年にSatoshi Nakamoto氏と名乗る人物が論文を発表し、2009年に誕生したビットコイン。現在は、ビットコインを筆頭に、仮想通貨は1000種類を超え、盛り上がりを見せているが、過去の大規模な消失事件や新しい通貨であるがゆえに、利用に警鐘を鳴らす人も少なくない。ビットコインは今後どのように拡がっていくのか、専門家に予想してもらった。

■今回のアドバイザー

株式会社ビットポイントジャパン
代表取締役社長・小田玄紀さん

ビットコインをはじめ、イーサリアムなどの取引所であるビットポイントジャパンは、口座開設はもちろん、通常の現物取引に加え、レバレッジ取引やビットポイントFX取引が行えるのが特徴。

8月1日のビットコイン分岐騒動はメンテナンスのようなもの

将来性を語るうえで避けて通れないのが、つい先日実施されたフォーク(分岐)についてだろう。2017年7月23日にビットコインでソフトフォークと呼ばれる旧システムと互換性のある分岐が起こった。8月1日には、旧システムと互換性のないハードフォークを実施。これにより、取引所は一時的にビットコインの送金や売買を停止する動きもあり、不安に感じる人もいたという。

「8月1日のビットコイン分岐は決してネガティブな話ではなく、システムをアップグレードしただけの話です。システムメンテナンスで取引を一時的に停止することは当たり前であり、週末はATMが使えなくなる銀行などとまったく同じことです。むしろ仮想通貨のシステムは、既存の金融機関に比べてメンテナンス時間が短く、評価されるべきだと思います」(小田さん、以下同)

分岐の前後では、ブロックチェーンに取引が正常に記録される保証がないため、取引所は一時的に機能を制限し、ユーザーの資産を守っているだけなのだとか。小田さんによると、今後もこういった分岐は起こる可能性はあるものの、通貨を扱う上では正常なことだそう。

投資・投機の仮想通貨から日常生活に浸透した通貨へ

今年に入り、価格も話題も急上昇中の仮想通貨ではあるが、それの大半は投資・投機目的といわれている。筆者もわずかではあるが、ビットコインとリップルを保有し、将来の価格高騰を夢見ている一人だ。しかし、これは正しいことではないと、小田さんは指摘する。

「現状では仮想通貨が投資・投機対象としてのみ注目を浴びていますが、これは正しい状態ではありません。決済や送金のように、“仮想通貨を活用することで日常生活がお得になる”ことが重要です。そうした意味では将来は明るいです」

例えば、ネットショッピングをするときに、支払い方法を代金引換にすると手数料がかかってしまうため、手数料のかからないクレジットカード払いを選ぶ人も多いだろう。そのように、法定通貨よりも仮想通貨を選んだほうが、メリットがあるような仕組みが必要になるようだ。

最近では、アメリカのスターバックスコーヒーがビットコインに対応してニュースになったが、ビットコイン払いができる飲食店はまだまだごく一部。10~20年後に、仮想通貨を法定通貨やクレジットカードのような感覚で使えるようになるのだろうか?

「可能性はあります。ただ、そのためには仮想通貨業界だけでなく、既存事業者の巻き込みが重要です。仮想通貨は新しいテクノロジーかもしれませんが、テクノロジーだけでは世の中で普及していきません。どのように既存の業務オペレーションに負荷なく導入していけるか。これが重要だと考えます」

ネットショッピングが日本で誕生したのは、1990年代後半といわれている。パソコンが一般家庭に普及しはじめ、大手家電量販店がネットショッピングに参入した影響などで、現在は注文した数時間後には商品が届くほど世の中に浸透した。

仮想通貨もネットショッピングのように、利用者に対する利便性と各業界の企業の取り組みによって、日常生活に普及する可能性は十分にある。時間はかかるかもしれないが、今後どのように変化していくのか目が離せない。

Text by Yoshiharu Nako (KOUMUTEN)