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- 40代からの身近な病気 内容と対策を知っておこう -

40代でも可能性が!? 若年性アルツハイマー病は検査で発見!

40代を迎えると激しくなる、もの忘れなどの記憶力低下。忙しさにかまけて単なる老化だと思いがちだが、「若年性アルツハイマー病」の可能性も考えられるという。若年性アルツハイマー病が専門の新井平伊さんに詳しく聞いた。

■今回のアドバイザー
順天堂大学医学部・大学院医学研究科教授、
順天堂医院メンタルクリニック診療科長
新井平伊さん

日本精神神経学会専門医・指導医、日本老年精神医学会専門医などの資格を持つ。専門は老年精神医学。1999年、日本で唯一の若年性アルツハイマー病の専門外来を開設。

同じことを何度も聞き直す、会議をすっぽかす…それは若年性アルツハイマー病の初期症状かも?

そもそも、若年性アルツハイマー病とはいったいどのような病気なのだろうか。

新井さん「若年性アルツハイマー病とは、若年性認知症の原因疾患の代表で、64歳以下で発症するアルツハイマー病のことです。

初期症状としては、老年期で発症するアルツハイマー病と変わりなく、記憶力低下(同じことを何度も聞き直すなど)、見当識障害(今日が何月何日か思い出せないなど)、手段的日常動作障害(iADL障害、料理や洗濯がうまくできなくなるなど)、性格変化、抑うつなど様々あります。

また、若年性、老年性ともにアルツハイマー病になる原因は明らかでないので、根本的な治療法も確立しておらず、現状では病状を抑える薬を服用するしかありません。そのため、早期発見・予防が重要になってきます」

記憶力の低下を取り繕う言動が見られると、若年性アルツハイマー病の可能性あり

若年性アルツハイマー病の診断方法はどのようなものなのだろうか。

新井さん「診断も老年期のアルツハイマー病と同様、病気の経過、現在の詳しい病状の確認、心理検査、脳画像検査(MRI、SPECTなど)を参考にします。医師は総合的に判断することが必要です。

しかし、若年性の場合だと、40代、50代ということもあり、本人、家族、そして医師ですら、まずうつ病を疑うことが多く、診察でも間違われやすいです。

うつ病ですと、もの忘れなどを過度に心配して落ち込んでいる人が大半ですが、実際に検査を受けると異常が見られないことがほとんど。アルツハイマー病の場合は、記憶力の低下とともにそれを取り繕う言動が見られることが目立ちます。なので、医師側が細かくチェックすれば、うつ病と区別することは十分可能です」

生活習慣を見直して、身体・精神ともに健康になれば、発症予防につながる

若年性アルツハイマー病を予防する方法にはどのようなものがあるのだろうか。

新井さん「老年性と同じく、特別に決まった予防法はありませんが、発症するリスクを減らす方法はあります。

軽く汗をかくぐらいの運動30分を週に数回、栄養バランスの良い食生活、趣味でストレス解消、6~7時間の適度な睡眠など、要するに生活習慣を見直し、身体・精神的な健康を維持できれば、若年性アルツハイマー病を防ぐことにつながります。

注意点としては、一般に『少量の飲酒は認知症予防につながる』と言われることもあるようです。しかし、特にもの忘れが激しいと自覚がある人の場合は、アルコール性認知症の可能性も考えられるので、断酒が望ましいです」

最後にアドバイザーからひと言

「毎日を楽しんで脳の活性化をすることが一番の認知症予防なので、今を有意義に過ごしましょう!」

Text by Akihiro Fukuda(Seidansha)