pixta_9890813_S(2)
- 40代のアク抜きダイエットテク -

単身男に最適!? 話題の「江戸料理」の魅力とは

NHKドラマ『みをつくし料理帖』で話題となった「江戸料理」。華やかな見た目に加えて、外食中心のビジネスマンにとっては健康的なメリットも期待できるという。知っておきたい、おすすめメニューや効能について管理栄養士の圓尾和紀さんに聞いた。

■今回のアドバイザー
管理栄養士
圓尾和紀さん

病院勤務を経て、フリーランスの管理栄養士として独立。「日本人の身体に合った食を提案する」をテーマに講演やイベント出演、執筆を行う。テレビや雑誌などメディアでも活動中。近著に『一日の終わりに地味だけど「ほっとする」食べ方』(ワニブックス)がある。

江戸料理の成り立ちと特徴自体が、働く男性向けだった!?

そもそも江戸料理とはどんなものなのだろうか。

圓尾さん「江戸時代以前は、日本料理の主役といえば京都でした。しかし、江戸に幕府が開かれて栄えると、薄口醤油が主流の京料理に代わって、濃口醤油の江戸料理が流行しました。江戸に多かった単身赴任の男性(武士)にとって、江戸料理の多くはサッと手軽に食べられるファーストフードである一方、当時の日本には冷蔵・冷凍技術もまだなかったことから、その季節にとれる旬な海産物や野菜を活かした健康食でもあったのです。また、武士社会は四足の動物を食べるのは野蛮とされていたので、牛や豚などの肉は使っていませんでした」

動脈硬化予防には「寿司」、高血圧予防とダイエットには「蕎麦」

江戸料理といわれるとなかなか想像がつかないが、我々も口にしたことがある代表的江戸料理といえば、江戸前寿司がある。

圓尾さん「魚介類には、血中の中性脂肪やコレステロールを減らして血液をサラサラにし、動脈硬化を防いでくれるEPAやDHAといった良質な脂質が豊富です。また、タコやイカ、海老には肝臓の働きを助けて疲労回復効果をもたらすタウリンが多く含まれており、海藻や貝類にも代謝を活性化させるマグネシウムがたくさん入っています」

そしてもう一品、現代にも伝わる代表的江戸料理が、「蕎麦」だ。

圓尾さん「蕎麦に含有されているルチンという栄養素には、体内に血栓ができるのを防いで血液の流れをスムーズにし、血圧を下げる働きがあります。また、蕎麦には食物繊維が多く入っているので、うどんに比べて血糖値の上昇がゆるやかになり、ビタミンB1やB2、マグネシウムなども含まれていることから、肥満の防止にもつながります」

夏の江戸料理といえば「穴子」 酒は日本酒一択!

そんな江戸料理にこれからの季節もおすすめの逸品があるという。

圓尾さん「江戸時代に発刊された料理書『料理物語』には、夏のひと品として“穴子とみょうがのきゅうりの酢の物”が紹介されていますが、これもお店に行けば食べられます。穴子には、皮膚や粘膜の健康を維持してくれるビタミンAや、"若返りのビタミン"と呼ばれるビタミンEが豊富です。みょうがに含まれているα-ピネンという成分には、神経の興奮を鎮めてストレスを緩和させる効果があります。

江戸料理に合う酒といえば、やはり日本酒。よく『糖質が気になるので、日本酒はちょっと…』という方がいますが、1合程度ならば問題ありませんし、日本酒には腸に良い乳酸菌も含まれています。ちなみに、海沿いの場所で造られた日本酒は特に魚介類との相性が良いようです」

最後にアドバイザーからひと言

「江戸時代の人々の知恵を日常生活に取り入れてみてください」

Text by Mitsuo Okada(Seidansha)