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- スーパーカーブランド【ポルシェ】 -

パナメーラスポーツツーリスモ―—ポルシェ初のワゴン

欧州車はワゴンのラインアップが豊富だ。長いバカンス、大量の荷物を積んで、国境を越えながら長距離ツーリング。そんな文化が土壌にあるからだろう。そんななか、頑なにワゴンタイプのライナップを拒んでいたメーカーのひとつがポルシェだ。しかし、最近では、SUVである『カイエン』と『マカン』、4ドアサルーンである『パナメーラ』をラインナップするなど、ポルシェも純粋で孤高たるスポーツメーカーの側面は弱まっている。だからこそ、2017年3月のジュネーブモーターショーでお披露目された新モデルには、誰もが、さもありなんという心持ちだった。『パナメーラ スポーツツーリスモ』、ポルシェ初のワゴンモデルである。

大幅に積載量がアップし、3リアシートを備える『パナメーラ スポーツツーリスモ』

『パナメーラ』は、ポルシェ初の4ドア4シーターモデル。満を持して高級サルーン市場に参入し、2016年6月には第二世代へと進化、世界中でヒットを飛ばしている一台だ。今回発表された『パナメーラ スポーツツーリスモ』は新しいボディバリエーションで、ワゴンタイプとなる。ポルシェのチーフデザイナー、ミヒャエル・マウアーいわく「新しいセグメントへの前進」だという。

デザイン自体は、セダンでありながらクーペスタイルを実現した『パナメーラ スポーツサルーン』と同じ方向性。一般的なワゴンから想起するデザインとは異なり、流麗でダイナミックなプロポーションは、ポルシェデザインのDNAを受け継いでいる。特に、Bピラーから始まるリアデザインは、力強いショルダー上部の細長いウインドウラインと長いルーフラインが印象的な外観を生み出している。
大きく進化したのは、やはり積載量だろう。リアシート上端までのラゲッジコンパートメントの容量は520Lと、『スポーツサルーン』を20Lも上回る。また、ポルシェ初となる3座のリアシートは、40:20:40で分割できる可倒機構積を搭載。シートをすべて倒すと1390Lの大容量が出現する。

積載量だけでなく、積みやすさもワゴンタイプだけに優秀だ。テールゲートの開口部は広く、また電動開閉機能を標準装備。地上高も628mmと荷物の積み下ろしがしやすくなっている。後部座席は荷室から電動でロックの解除が可能だ。

荷室の説明でさらりと触れたが、後部座席もトピックのひとつ。ポルシェ自身は「両側の2つのシートが独立した2+1」と表現しているが、いわゆる3リアシートだ。高いルーフラインが広いヘッドスペースを確保しているので、長距離ドライブでもストレスを感じることはないだろう。また、乗り降りも比較的ラクに行える。

条件とモードに応じて変化する『パナメーラ スポーツツーリスモ』のリアスポイラー

テクノロジーでは、第二世代『パナメーラ』の技術が惜しみなくつぎ込まれた。

具体的には、タッチパネルと高解像度ディスプレイで構成された「ポルシェ・アドバンストコックピット」や、ナビゲーションデータとレーダー、ビデオセンサーからの信号により、3 km先までの最適な加速度、減速度、ギア選択に加え、コースティングフェーズを計算して起動する「ポルシェ・イノドライブ(アダプティブクルーズコントロールを含む)」を備える。さらに、後輪と前輪の向きを速度によって調整して安定性や取り回しを高める「リアアクスルステア」、ロールを抑制する「ポルシェ・ダイナミックシャシー・コントロール・スポーツ(PDCCスポーツ)」などを搭載した。

また、前後のトルク配分を電子制御する4WDシステム「ポルシェ・トラクション・マネージメントシステム(PTM)」と低重心化や路面状況や荷重から減衰力や車高を最適化する「アダプティブエアサスペンション」も標準装備する。

スポーツカーとしてのアイデンティティを強烈に印象づけるリアスポイラーには、セグメント初の技術が使われている。走行条件と選択した車両モードに応じて角度が3段階に変化し、最大で50kgのダウンフォースを発生させるのだ。

このリアスポイラーは、「スポーツ」「スポーツ・プラス」モードを選択した場合、90km/hを超えるとルーフスポイラーは自動的にパフォーマンスポジションに移動。90km/h以上のときにパノラミックスライディングルーフを開くと、プラス26度の角度に調整されて風切り音を低減してくれる。ちなみに、170km/hの速度を超えるとプラス1度のパフォーマンスポジションに移動するが、日本国内の公道で使用することはなさそうだ。

実用的な車が必要だがスポーツカーもほしい…そんな大人に最適な唯一無二のワゴン

『パナメーラ スポーツツーリスモ』のラインナップは、エンジンにより5車種が設定される。

『パナメーラ4スポーツツーリスモ』は、最大出力330ps(243kW)で9万7557ユーロ。『パナメーラ4 E-ハイブリッド スポーツツーリスモ』は、最大出力462ps(340kW)で11万2075ユーロ。『パナメーラ4Sスポーツツーリスモ』は、最大出力440ps(324kW)で12万48ユーロ。『パナメーラ4Sディーゼル スポーツツーリスモ』は、最大出力422ps(310kW)で12万3975ユーロ。最上位モデルとなる『パナメーラ ターボ スポーツツーリスモ』は、最大出力550ps(404kW)で15万8604ユーロとなる(価格はドイツ国内で付加価値税込み)。
このうち、『パナメーラ ターボ スポーツツーリスモ』は『パナメーラターボ』と同じ3996ccのV8ツインターボを搭載。ドイツ・ニュルブルクリンク北コースにおいて、7分38秒のタイムを叩き出しており、0〜100km/hの加速タイムは3.8秒、最高速度は306km/hに達する。史上最速のワゴンといって差し支えないだろう。

現在、『パナメーラ スポーツツーリスモ』は注文を受け付けており、欧州市場での発売は2017年10月7日に予定されている。日本導入は未定だが、ドイツ国内の販売価格を1ユーロ=120円で日本円に直すと、1200万円〜1900万円程度(パナメーラの日本価格を考えると、日本での価格はもう少し高額になりそうだが)。家族のために実用的な車を求められるが、ドライビングプレジャーを満たす大人のスポーツカーにも憧れる…。そんな欲張りな大人も満足する唯一無二のワゴンかもしれない。

Text by Tsukasa Sasabayashi