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GLCクーペ――メルセデスの流麗なクーペタイプSUV

メルセデス・ベンツで「SUV+クーペ」の代名詞といえば、同社初のクーペタイプSUVの『GLEクーペ』だった。発売直後から全世界で高い人気を集め、日本にも2016年8月末にデリバリーされている。その流れからすれば、『GLCクーペ』の登場は既定路線といっていいだろう。欧州ではすでに昨年から販売されていたメルセデス・ベンツ『GLCクーペ』が、ついに日本でも発売となった。

プレミアムミドルサイズSUVにクーペのフォルムと走行性能を加えた『GLCクーペ』

『GLCクーペ』は、メルセデス・ベンツが投入する7番目のSUVモデルとなる。ベース車両は、プレミアムミドルサイズSUVの代表格である『GLC』。そこに、クーペとしてのスタイリッシュなフォルムを加えつつ、『GLC』と同等の走行性能、利便性も実現したのが『GLCクーペ』だ。

クーペを名乗るだけあり、エクステリアはスポーティな印象。ただ、スポーティさのなかにも洗練された優雅さを併せ持ち、そこにSUVの存在感が相まって、ほかの車とは比較できない個性的なデザインとなっている。クーペであることをもっとも強調しているのは、リアスタイルだろう。Cピラーの力強いショルダーは、際立った彫刻的形状により、シャープで力強い印象を与えている。その一方、マフラーと一体のパワフルなバンパーや、ディフューザー形状のアンダーガードを備えた短いフロントオーバーハングには、SUVらしい力強さが現れている。

全体を見ると、Cクラスにしてはやや全長が長いと感じる。これは、『GLCクーペ』の特徴でもあるサイドビューのデザインの影響が大きい。ボディ下部の緩やかに上昇するカウンターラインは、ボディを実際よりも長く見せる効果を持つのだ。また、フロントホイールから始まるドロッピングラインは、メルセデスらしいプロポーションを印象づける。このカウンターラインとドロッピングラインが織りなすサイドビューが、『GLCクーペ』に都会的でシャープな印象を与えている。

フロントマスクには、メルセデス・ベンツのクーペタイプのトレードマークである垂直に切り立ったダイヤモンドフロントグリルを採用。ブランドアイコンであるスリーポインテッドスターを一体化することで、他のスポーツモデルとの近縁関係を強調している。また、フロントグリル下のバンパーに採用されたAウイングとその左右の大型エアインテークもまた、スポーツモデルならではのものだ(写真はすべて本国仕様)。

ガソリン、ハイブリッド、ディーゼル…多彩なモデルが用意された『GLCクーペ』

インテリアでは流麗な線を描くダッシュボードとセンターコンソールが特徴的だ。大きな1枚のコンソールパネルが設けられ、中央のエアアウトレットからアームレストまで優美なカーブを描く。これにより、室内を広く感じさせる効果ももたらしている。

ラゲッジルームは、クーペデザインがもたらす広い床面積により通常時で500Lを確保し、ゴルフバッグなら3つまで積める。後席バックレストを倒せば最大1400L(VDA方式)まで拡大可能だ。また、テールゲートはワンタッチ操作で自動開閉し、開口角度も調整できる。

心臓部には車種によって4種類のエンジンが採用された。唯一の二輪駆動である『GLC 200 クーペ』には、最高出力184ps(135kW)、最大トルク300N・mを発揮する2.0L直列4気筒ターボガソリンエンジン。『GLC 220 d 4MATIC』には、最高出力170ps(125kW)、最大トルク400N・mを発揮する2.2L直列4気筒ディーゼルエンジンが搭載された。

これ以外はすべて四輪駆動だ。『GLC 250 4MATICクーペ』には、最高出力211ps(155kW)、最大トルク350N・mを発揮する2.0L直列4気筒ターボガソリンエンジン。『GLC 350 e 4MATICクーペ』には、『GLC 250 4MATICクーペ』と同じエンジンに、最高出力116ps(85kW)、最大トルク340N・mを発生する電気モーターを組み合わせた。

AMGの名を冠する『メルセデスAMG GLC 43 4MATICクーペ』(メイン写真と下の写真)には、専用に開発された高出力の3L V6ツインターボエンジンを採用。最高出力367ps(270kW)、最大トルク520N・mを発揮する。このエンジンは、0-100km加速では、同セグメントの他車と比べても高い水準に位置する4.9秒を実現した。

組み合わされるトランスミッションは、『GLC 350 e 4MATICクーペ』を除くモデルが最新の9速オートマティックトランスミッション「9G-TRONIC(ナイン ジー トロニック)」。変速段数が多いのでひとつのギアが受け持つ速度域が狭く、変速ショックとエンジン回転数の上昇が抑えられ、静粛性と燃費の両方を高いレベルで実現している。

常に変わらないハンドリングが得られるアジリティコントロールサスペンションを採用

パワートレインが紡ぐパワーを地面に伝える足回りでは、『GLC 200 クーペ』のフロントサスペンションにコーナリング時のグリップ力が高い4リンク式を採用。リアは進化したマルチリンクサスペンションを進化させ、直進安定性を向上させた。

『GLC 220 d 4MATIC クーペ スポーツ』『GLC 250 4MATICクーペ スポーツ(本革仕様)』『GLC 350 e 4MATICクーペ スポーツ』には、「AGILITY CONTROL(アジリティコントロール)サスペンション」を採用。これは、路面状況や乗車人数、車速、走行条件に応じて、ダンピング特性や車高を自動的に調整する電子制御式エアサスペンションで、乗車人数などによる車体姿勢の変化を補正するセルフレベリング機能により、常に変わらないハンドリング特性を実現している。

ちなみに、『AMG GLC 43 4MATICクーペ』には、メルセデスAMGが開発した「AMGスポーツサスペンション」を搭載。「Comfort(コンフォート)」「Sport(スポーツ)」「Sport+(スポーツプラス)」の3つのモードから電子制御ダンピングシステムの減衰特性を選択することができる。

『GLCクーペ』はメルセデス・ベンツが誇る最新鋭の安全技術を全モデルに標準装備

テクノロジーでは、5つのモードからドライバーが望むキャラクターに瞬時にセッティング可能な「ダイナミックセレクト」を標準装備。選んだモードに応じて、エンジン、トランスミッション、ステアリングの制御などが変化し、快適性や燃費を優先する走りから素早いレスポンスでスポーティなドライビングまで、自在に愉しむことができる。

また、メルセデス・ベンツの安全装備の代名詞で、Cクラスにも導入されている最新鋭の安全技術「レーダーセーフティパッケージ」も全モデルに標準装備。クルマの周囲ほぼ360度をカバーする複合的なセンサーシステムにより、先行車両、横断車両、後方車両、対向車、歩行者などを検出。位置を特定して状況を判断、アクセル、ブレーキ、ステアリングを自動でアシストしてくれる。

『GLEクーペ』の世界的な成功を目にすると、『GLCクーペ』のブレイクも間違いないだろう。個人的には、日本国内、特に都市部では、サイズ的にも取り回しがいい『GLCクーペ』のほうが扱いやすいと感じる。メルセデス・ベンツ日本の上野金太郎社長も「『GLC』はアクティブでカジュアル、『GLC クーペ』はスタイリッシュで都会的なライフスタイルを好まれるお客様に乗っていただきたい」と語る。

価格も、ベースモデルである『GLC200 クーペ』は627万円と比較的リーズナブル。クーペタイプのSUVは、非常に人気が高く、昨今のトレンドでもあるセグメントとボディタイプだけに、市場をより盛り上げてくれそうな一台だ。

Text by Tsukasa Sasabayashi