男の隠れ家_5月号
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【男の隠れ家】魯山人の愛した宿をひとりで楽しむ 星野リゾート 界 加賀[石川県加賀市]

ひとり旅の贅沢
・半個室の食事処でひとり優雅に会席料理を
・北陸の山海の幸と器のマリア―ジュを楽しめる
・茶室にて抹茶と和菓子のおもてなし

庭の奥には茶室「思惟庵」。毎日、午後の時間には抹茶と菓子が無料で供される。

快適さを備えつつ
加賀伝統の美を伝える

山代温泉といえば加賀の名湯。行基上人が開湯したとされ、1300年の歴史を刻むという。そして共同浴場「総湯」を囲む温泉街は「湯の曲輪」と呼ばれ、古くから与謝野晶子や泉鏡花をはじめとした文人墨客に愛されたエリアである。

今も名だたる宿を数える中で、ひとり旅にどこを選択するか?そこで選びたいのが「界 加賀」だ。
器使いの大胆さは美食家であった魯山人へのリスペクト。八寸が盛られた蓋物も九谷焼の若手作家の作品だ。館内には器や書、扁額など魯山人の作も数多く飾られている。
ここはもともと、寛永元年(1624)に創業した「白銀屋」という名旅館だった。前田利常公や北大路魯山人がしばしば逗留したことでも知られている。2015年にリニューアルし、再開業してからは、永年培われた伝統の風情を大切に残しながらも、さらに日本旅館のホスピタリティと過ごしやすさや心地良さを兼ね備えた快適な宿になった。
弱アルカリ性のトロリとした湯が優しい。美人の湯といわれるだけあって、旅から帰った後の肌もすべすべとしている。男女別大浴場には庭に松を配した露天風呂もある。
道に面した古来の建物の紅殻格子と赤壁が美しい。ここは国の登録有形文化財に指定されている。門に掛かる加賀前田家・梅鉢紋ののれんをひとりくぐり、玄関に入る。太い丸太梁を高く組んだ〝枠の内〟と呼ぶ伝統建築だ。そこここに飾られた九谷焼や加賀友禅、山中塗、加賀水引などが目を引く。

ロビーのライブラリーには魯山人が書いた「いろは屏風」が大きく掲げられている。ここでは毎晩、金沢の無形民俗文化財である「加賀獅子舞」が鑑賞できるという。
ロビーから客室棟に向かう途中には、友禅流しをモチーフにし、カラフルな九谷焼タイルを敷き詰めた中庭がある。石灯籠や植栽と不思議とマッチする、現代の枯山水である。

ひとり占めできる
伝統とモダンが融合した空間

客室のベッドヘッドには加賀友禅のパネル。特注ベッドの寝心地も満足度大だ。
客室は奥の現代的な建物にあり、現代的な快適さを備えている。室内もまた加賀の伝統工芸がモダンな雰囲気であしらわれている。グローエのレインシャワー付きの部屋や、露天風呂付きの部屋もあるが、美肌の湯として知られる温泉の心地良さは、ぜひ大浴場で味わいたい。かけ流しの湯がとろりと滑らかだ。湯上がり処に置かれた無料のスパークリングワインやビールも嬉しい。
客室に置かれているコーヒーカップも作家の手による九谷焼。加賀らしいお付き菓子にも気持ちが和む。
ひとり旅の楽しみは半個室のダイニングでいただく食事である。「器は料理の着物」という美食家・魯山人の心を汲んだ、北陸の山海の幸と器の大胆かつ繊細な取り合わせが宿の自慢だ。加賀の食材の良さは誰もが知るところ。山中塗や九谷焼の器は皆、総料理長が各料理に合わせて若手作家に依頼したのだという。目と舌に響く会席コースに、加賀らしい馥郁とした日本酒の杯も進む。
夕食の最初に登場する先付「海のひとしな 山のひとしな」。山中塗の二段重に、2品の料理が入っている。
敷地には茶室「思惟庵」があり、こちらも国の登録有形文化財だ。宿を一歩出れば、明治時代の総湯を復元した「古総湯」もある。京都とも縁深い歴史ある土地の豊かな懐に、ひと時身を置くのがいい。

ひとり旅のススメ

総支配人 柳俊介さん
文化財の宿で、加賀文化に浸る贅沢な時間をお楽しみください。温泉街の散歩もぜひお勧めです。

平日限定パワートラベル!
大人の自由な一人旅プラン

1泊2食付き3万1000円~
(~2018年3月31日、土曜・休前日除く、その他除外日あり)

WEBでの予約限定で通常価格より1万4000円もお得。国の登録有形文化財である建築物に滞在できる。

店舗情報
ほしのりぞーと かい かが

住 所:石川県加賀市山代温泉18-47
電 話:0570-073-011(界予約センター)
カード:使用可
客室数:48室
チェックイン・アウト:15:00・12:00
風 呂:男女別内風呂各1、露天風呂各1
泉 質:ナトリウム・カルシウム-硫酸塩・塩化物泉
駐車場:35台
アクセス:(電車)JR北陸本線「加賀温泉駅」よりバスで10分。
     (車)北陸自動車道「加賀IC」より15分