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- 大人ライダー向けのバイク -

『ストリートトリプル』―最高に愉しいトライアンフ

最近のヨーロッパのバイクシーンは、「トライアンフに始まりトライアンフで終わる」といっても過言ではない。2017年の年明けに成熟した大人向けのモダン・クラシックバイク『ボバー』をリリース後、時を置かずして、今度はエキサイティングな毎日を渇望する男たちに向けた新型シリーズを発表した。それが「トライアンフ史上最高にパワフルで俊敏、直感的なパフォーマンス」を謳うストリートバイク『ストリートトリプル』である。

MAX123馬力、『S』『R』『RS』の3車種によって味付けが異なる新型ストリートトリプル

新型『ストリートトリプル』シリーズの3モデルは、カウルのないネイキッドスタイル。これまでの爬虫類や昆虫の眼をイメージする2眼の“異型ヘッドライト”はそのままに、パワーユニットを完全新設計しているのが、大きな特徴だ。

新型パワーユニットは、ピストンやクランク、アルミメッキシリンダーなど主要部を含め80カ所以上の新パーツを取り入れ、まさに完全新設計の排気量765ccの3気筒エンジンだ。3気筒は、4気筒エンジンに比べると1気筒あたりの排気量が大きくなるため振動が出るものの、低回転域でも太いトルクが得やすく、高回転でのパワーの伸びが期待できるため、最近のトレンドとなっている。
エンジンの最高出力は『ストリートトリプルS』『ストリートトリプルR』『ストリートトリプルRS』の3モデルごとに異なるが、いずれもパワー、トルクともに向上。もっともパワフルな『ストリートトリプルRS』は、1万1700回転で123馬力(UK仕様)を発揮する。ちなみに、先代モデルの『ストリートトリプルRX』は106 馬力。ヤマハ『MT-9A』は845ccで116馬力だから、一歩抜きんでたパフォーマンスが期待できそうだ。

そうしたパワーに加えて、新しく導入された「ライド・バイ・ワイヤスロット」は、よりキビキビした細かく正確なスロットルレスポンスをライダーに提供してくれる。このシステムに関連して、ニューモデルでは、スロットルレスポンス、ABS、トラクションコントロールの設定を変更できる新ライディングモードも採用。これは、停止中でも走行中でも、ボタンひとつで走りの味付けをライダーの思いのままに切り替えられる装備だ。サーキットと違い、公道はさまざまなシチュエーションが想定されるだけに、ライダーを熱くしてくれる装備といえるだろう。

オンボードコンピュータを通じてライダーに情報を提供する全天候型の最新電子制御

そしてもうひとつ、『ストリートトリプルRS』には、新採用の角度の調整が可能なフルカラーTFTインストルメントパックが搭載された。たとえば、「公道走行向けにスピードメーターを重視した表示」、サーキット走行向けには「エンジン回転数とギアポジションを重視した表示」と、ライダーがこの新型オンボードコンピュータから提供される情報を自在に愉しめるようになっている。

また、この表示にプラスしてラップタイマーも装備されるという。ライダーは、スクリーン下部にある「インフォトレー」を使い、走りながらでも直感的にその表示スタイルを変更できる。表示されるのは「ツイントリップメーター」「平均燃費」「瞬間燃費」「走行可能距離」「クーラント温度」「警告記号情報や整備情報」などだ。走行可能距離の表示は、ガソリンスタンドの少ないヨーロッパでは必需品なのだろう。
もちろん、このインパネは全天候型で、確実にスクリーンが見られるように3つの表示スタイルと、「ハイ/オート」のコントラスト切り替えもある。スクリーンを「オート」設定のままにしていると、内蔵する照度センサーが周囲の明るさを感知し、自動的に最適な設定を選んでくれる。デジタル世代にはうれしい装備だ。これまでの走りを一段と愉しくしてくれるに違いない。

アドレナリンを全開にし、バイクで風を切って走りたいと望むなら、ぜひ『ストリートトリプル』も次期戦闘マシンの候補に加えてほしい。日本での価格、導入時期は未定だが、2017年の春以降に順次デリバリーを開始する予定とのことだ。

Text by Katsutoshi Miyamoto