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アルファロメオ『ジュリア』に“ヴェローチェ”が誕生

「Veloce(ヴェローチェ)」とは、イタリア語で「速い」「迅速に」を意味する音楽用語だ。しかし、クルマ好きにとっては、古くは1960〜1970年代の『スパイダー ヴェローチェ』をはじめ、アルファロメオの高性能モデルやグレードに与えられる名称として馴染み深い。この「ヴェローチェ」の名を冠したモデルが2016年秋、10余年ぶりにアルファロメオのスポーツセダン『ジュリア』の新グレードとして復活。上位グレードの『Super(スーパー)』と、510psエンジンを搭載する最強グレード『Quadrifoglio(クアドリフォリオ)』の中間に位置する、アルファロメオらしさの溢れるスポーティな1台である。

『ジュリア ヴェローチェ』は、落ち着いた大人の男性のためのアッパーミドルセダン

1960〜1970年代に作られたスポーツサルーンの名を継承した『ジュリア』は、アルファロメオにとって久々のFR(後輪駆動)プラットフォームを持つモデルだ。同時に、プレミアムブランドとして再起をはかる新生アルファロメオの第1弾でもあった。

2015年の発表当初にラインナップされていたのは、スタンダードの『ジュリア』、その上級タイプの『スーパー』、そして510psを発生する高性能モデル『クアドリフォリオ』の3グレード。なかでも、『クアドリフォリオ』が搭載する2.9L V6ツインターボエンジンは、もともとフェラーリがマセラティ『ギブリ』用に開発したもので、まさにモンスター級といえるもの。

『ヴェローチェ』は、この『クアドリフォリオ』と『スーパー』の中間に位置するグレードだ。「クアドリフォリオほどの暴力的なパワーは必要ないが、スポーティなハイパフォーマンスセダンに乗りたい」という、落ち着いた大人の男性向けのアッパーミドルセダンである。

『クアドリフォリオ』と同様の四輪駆動システム「Q4」を搭載する『ヴェローチェ』

本国仕様の『ヴェローチェ』のパワートレインは、最高出力280ps、最大トルク400Nmを発生する2.0L直噴ガソリンターボと、最高出力210ps、最大トルク470Nmの2.2Lディーゼルターボの2種類。『スーパー』のガソリンモデルが200ps、ディーゼルモデルが150psもしくは180psだから、およそ40%のパワーアップがはかられたことになる。

発表された時点では、『ヴェローチェ』にはスタンダードな『ジュリア』のような6速MTモデルは設定されておらず、トランスミッションは8速ATのみ。ただし、パドルによるシフト操作が可能だ。

「クアドリフォリオ」と同じ四輪駆動システム、進化版の「Q4」が搭載されたのもトピックだろう。これは、通常は「前0:後100」の完全FR(フロントエンジン・リア駆動)として走行し、状況によって「前40:後60」まで駆動力を配分するというもの。それにより、『ジュリア ヴェローチェ』はFRらしいハンドリングの魅力を生かしながら、4WDならではの安定性やトラクション性を実現したという。

まるでフェラーリのようなパドルシフト、スポーティな『ヴェローチェ』の内外装

エクステリアでは、専用バンパーやグロスブラックのドアトリムを採用。前後バンパーは、一見すると『クアドリフォリオ』と同じ形状のようだが、じつは『ヴェローチェ』のために作られたものだ。そのリアバンパーからは、2本のエキゾーストパイプが顔を出し、ダークグレーに塗装された19インチホイール、イエローのブレーキキャリパーも、アルファロメオらしいスポーティさを演出している。

インテリアでは、レザーのスポーツシートを装備。ブラック、レッド、ブラウンの3色が用意され、インパネやドアトリムにはアルミニウムパネルが採用された。専用ステアリングと組み合わされる大きなパドルシフトは、まるでフェラーリのようだ。
FCA(フィアット クライスラー オートモビルズ)は、欧州のほか、すでに2016年12月から北米市場で『クアドリフォリオ』を販売しており、2017年1月にはスタンダードモデルの販売も開始した。時期は不明だが、それ以外の国でも順次導入されていくだろう。

日本市場には『スーパー』『クアドリフォリオ』が導入されると予想されているが、「ラグジュアリーなスーパー」と「スーパーカー並のクアドリフォリオ」の溝は大きく、おそらく『ヴェローチェ』もやってくると思われる。スポーティな内外装と適度なパフォーマンスを持つ『ヴェローチェ』は、まさに日本で求められているアッパーミドルサルーン。上陸が待ち遠しい1台だ。
Text by Muneyoshi Kitani