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ハーマンミラーが22年ぶりのリマスター。新しいアーロンチェアの真価とは

オフィスのステイタスシンボルであり、もちろん同時に極上の機能性を提供し、広く親しまれてきたツールでもあるアーロンチェア。ニューヨーク近代美術館にもコレクションされている名作だが、発売から20年以上を経て、ハーマンミラーにより初のリマスターが敢行されたことをご存じだろうか。初登場以降に進歩した各種の素材や、製造技術、人間工学の最新の知見などを総合的に反映してアップデートされたチェアは、しかしどう見てもあのアーロンチェアそのもの。本来のイメージは担保しつつ、まさに「リマスターされた」という表現がふさわしい、新たなアーロンチェアとして提示されている。

2年以上の時間を費やし全面的にアップデート

アーロンチェアが発表されたのは1994年。座面にウレタンフォームや布地を使わない特徴的なデザインのチェアは、以後134カ国で累計700万脚以上販売され、ここ日本でも新進気鋭の「わかってらっしゃる」社長さんのオフィスなどでは、よく見かけるアイテムとなった。ある種、そのオフィスの基本的な考え方まで表現できてしまうアイコン化しているといっても過言ではないだろう。それは、働く人間の快適さを中心に考え、かつ革新的なアイデアに対して柔軟なスタンスを持つ、といったアーロンチェアの特徴に由来する象徴性だ。

ハーマンミラーは実に2年以上の時間をかけ、今回のリマスターを行った。作業は当初の共同デザイナーであるドン・チャドウィックをはじめ、科学者、エンジニア、素材の専門家などで構成された専任チームによるもの。結果、多くの新機能を実装しつつ、体圧を分散しながら通気性を保ち、ユーザーの自然な動きと姿勢をサポートするという、アーロンチェア本来の魅力は、さらに高い次元の体験として<更新>されている。

快適なワーキングチェアで仕事の質も向上

アーロンチェアの特徴のひとつ、座面と背もたれなどに用いられる通気性も確保するメッシュ状のベリクルは、今回8つのゾーン別に体圧分散を実現する<8Zペリクル>として更新。骨盤が自然に前傾し、仙骨・脊柱をサポートする<ポスチャーフィットSL>は調節可能なタイプが搭載された。また、最小限の直感的な労力で、より自分好みにパーソナライズ可能な調節機能も実現している。ほぼすべてのユーザー体型をカバーできるA(H 97.8cm、W65.4cm)、B(H 104.4cm、W68.6cm)、C(H 115.5cm、W71.8cm)の3サイズ(Bの場合、身長 約158~198cm、体重:約59~148kgが推奨)を用意。再生材料39%、再生可能材料最大91%使用と環境への配慮も抜かりない上、ミネラル、カーボン、グラファイトという3種類の素材パターンから選ぶことが可能になっている。
確かにアーロンチェアの値段は少々高い。だが、特にワーキングチェアで長時間を過ごす方にとっては、それだけの価値は十二分にあるはずだ。この1脚によって、仕事の質すら劇的に向上するかもしれないのだから。

Text By Nin Onodera

Photo By (C)ハーマンミラージャパン