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- 恋に効く心理学テクニック -

【心理学】横恋慕は“サラミ戦術”で攻めよ!

ロミオとジュリエットの時代から、恋愛には障壁が付き物と決まっている。たとえば、自分には分不相応なほど美しい女性や、あるいは彼氏がいる女性に恋をしてしまったことはないだろうか。でも、障壁があるからこそ燃えるのも、また恋愛。もし、惚れた相手に彼氏がいた場合、どうしたらいいだろう? 内藤先生、ぜひアドバイスをお願いします!

■今回の講師
内藤誼人

心理学者、立正大学特任講師。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。アンギルド代表。近著に『なぜ、島田紳助は人の心をつかむのがうまいのか?』(廣済堂出版)、『手にとるように社会心理学がわかる本』(かんき出版)、『A or B?』(ダイヤモンド社)など。

交渉術の手法「サラミ戦術」とは

内藤先生「攻略が難しい相手ほど、少しずつ段階を踏んで攻めるのが吉ですよ。たとえ倫理に反する行動であっても、上手にゆっくり誘導すれば、人は受け入れてしまうものなんです」

もちろん、相手の迷惑を顧みずに、闇雲にアタックするのは論外。横恋慕には横恋慕なりの作法がある。そのうえで、内藤先生は次のように解説する。

内藤先生「人は“反倫理”と認識している行動でも、少しずつその壁を越えることで抵抗感を弱める生きものであることは、心理学的にも明らかにされています。つまり、彼氏がいる女性には、『少しだけお茶しようよ』『ご飯だけ食べていかない?』といった緩めのお誘いから始めるのがコツなんです。慌てず時間をかけて、『飲みにいこうよ』『映画を観に行こうよ』と要求のレベルを上げていくと、相手の承諾を得やすいわけです」

交渉術の分野では「サラミ戦術」とも呼ばれるこの手法。最初から1本まるごとでは「とても食べきれない」と感じても、薄くスライスされていると、いつの間にか食べきってしまう…というのは誰しも共感できるのではないだろうか。

内藤先生「戦時中にスターリンがバルト三国を併合した時にも、似た手法が使われているんですよ。まずは軍隊の通行だけを認めるよう要求し、それが通ると今度は『水や食料を調達させろ』『軍隊を駐留させろ』と、段階的に要求レベルを上げていき、最終的に国そのものを併合してしまう。これは心理学的にも非常に理にかなった戦略だったわけです」

もちろんこの手法は横恋慕にかぎらず使えるもの。恋愛を成就させるためには、要求は小出しにして外堀を埋めていくのが効果的なのだ。
Text by Satoru Tomokiyo