「恋愛は外堀から攻めるのが効果的」が実証!?
- 恋に効く心理学テクニック -

「恋愛は外堀から攻めるのが効果的」が実証!?

ひと目惚れとまではいかずとも、あまり付き合いのない異性を好きになってしまった場合、どう攻略するのがベストだろうか? たいした付き合いもないのに突然声をかけるのは勇気がいるし、何より不審に思われてしまっては元も子もない。なんとかして、意中の相手とお近づきになれる方法を探したいものだが…。

■今回の講師
内藤誼人

心理学者、立正大学特任講師。慶應義塾大学社会学研究科博士課程修了。アンギルド代表。近著に『なぜ、島田紳助は人の心をつかむのがうまいのか?』(廣済堂出版)、『手にとるように社会心理学がわかる本』(かんき出版)、『A or B?』(ダイヤモンド社)など。

「恋愛は外堀から攻めるのが効果的」=スピルオーバー効果

内藤先生「そういう場合は、ムリに本人を直撃しようとせずに、まずその周囲にいる人たちと仲良くなる努力をするのが吉ですよ」

内藤先生によると、家族でも友人でも、グループ内の関係が互いに影響を与え合うことは、心理学で証明されているという。ならば、その効果を恋愛に応用しようというわけだ。

内藤先生「フィンランドのユバスキュラ大学の心理学者カイサ・マリネン氏が、幼い子どもを持つ夫婦433組を対象に、夫婦関係と親子関係について調査しているんです。その結果、夫婦仲が良好であれば、親子の関係も良好であるケースが圧倒的多数にのぼることが確認されました。これはつまり、人との良好な関係はグループ内のほかのメンバーにも波及するということだと、マリネン氏は結論付けています」

スピルオーバー効果と名付けられているこの作用。では、なぜ人間関係が波及するのかといえば、これには心理学でいうところのバランス理論がかかわっていると内藤先生は解説する。

内藤先生「人はもともと、バランスを取りたがる性質を持っています。だからたとえば、Aさん・Bさん・Cさんという3人の関係性において、AさんとBさんの関係が良好、さらにAさんとCさんの関係も良好であるなら、自然とBさんとCさんの関係も良い方向に育まれやすいんです」

つまり、意中の相手と直接的な関係がなくても、その周りにいる人物と仲良くなれれば、自ずと相手との距離も縮まっていくというわけだ。

「早くお目当ての相手に接近したいのが人情でしょうが、恋愛は外堀から攻めるのがいいんです。はやる気持ちを抑えて、第三者を使って意中の相手とのいい関係を作っていくイメージですね」

スピードとタイミングばかりが恋愛成就の秘訣ではない。時には急がば回れの精神もお忘れなく。
Text by Satoru Tomokiyo