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進化したランボルギーニの旗艦、アヴェンタドールS

1970年代から1980年代にかけて、日本の少年たちを熱狂させたスーパーカーブームの火付け役であり、その象徴でもあった『カウンタック』。この名車が生産終了して以降、ランボルギーニのフラッグシップはほぼ10年周期で入れ替わってきた。カウンタックの後継モデルとして1990年に登場した『ディアブロ』は、2001年に『ムルシエラゴ』にその座を譲り、2011年からは『アヴェンタドール』がフラッグシップを担ってきた。このセオリーに従うなら、『アヴェンタドール』のモデルライフは折り返し地点を過ぎたことになる。そんななかで2016年12月に発表されたのが、デビュー以来、初めての大幅改良を受けた『アヴェンタドールS』だ。熟成の進んだランボルギーニの旗艦が次世代モデルへと進化を遂げたのである。

アヴェンタドールSの新エクステリアデザインに採用された『カウンタック』の意匠

『アヴェンタドールS』の特徴のひとつは、空力にこだわったエクステリアデザイン。イタリアのボローニャ、サンターガタ・ボロニェーゼにあるランボルギーニ本社のチェントロ・スティーレ=デザインセンターが手がけた新デザインは、ひと目でランボルギーニとわかるスタイリングで、一見しただけでは従来のアヴェンタドールと大きく変わっていない。

しかし、特徴を変えずに進化するというのは、過去のランボルギーニのフラッグシップもたどったプロセスだ。アヴェンタドールシリーズは、いわばランボルギーニのブランドアイコン。それだけに、アヴェンタドールSも見た目は大きく変化することなく、長さを増したフロントスプリッターやサイドシル、リヤ周りなど、細部のデザインを一新したのである。

特に注目すべきなのはリアタイヤ周辺の造形やディテール。ホイールアーチのライン、そしてその上部にあるエアダクトは、往年の『カウンタック』を彷彿とさせる意匠となっている。これは昔を知るランボルギーニファンにはうれしい演出だろう。近年、欧州の高級車ブランドでは過去への邂逅=ヘリテージがトレンドとなっているが、過去のフラッグシップモデルのデザイン要素をさりげなく採り入れているところに、ランボルギーニらしい“粋”を感じる。

もちろん、これは単なるデザインチェンジではない。よりダイナミックかつ優雅、アグレッシブなイメージを表現しながら、航空工学からヒントを得て空力性能の向上を最大のテーマとしたものだ。それにより、高速走行時に車体を安定させるフロントのダウンフォースが従来比で130%も増加。リヤには大型のディフューザーに加え、3段階の可変式となるアクティブリアウイングを装備した。さらに、新しくなったサイドエアインテークは、乱流を減少させることで冷却効果を向上させるという。

最高速度350km/h、ランボルギーニ量産車初の4WSを採用したアヴェンタドールS

パワートレインには、スーパーカーの頂点にふさわしい6.5L V型12気筒自然吸気エンジンに、ランボルギーニ独自のトランスミッションである7段ISRを組み合わせる。

6.5L V12エンジンはアヴェンタドールと同型だが、新たにチューニングが施され、最高出力は従来よりも40psアップの740ps/8400rpm、最大トルクは70.4kgm/5500rpmを発生。可変バルブタイミングシステムなどの細部もリファインしたことで、エンジンの最高回転数は8350rpmから8500rpmに向上した。0-100km/h加速は2.9秒と3秒を切り、最高速度は350km/hに達する。

ちなみに、12個のシリンダーにいつもすべて火が入っているわけではなく、パワーがあり余る状況では片側の6気筒が休止し、燃費の向上やエミッションを改善するという。
4輪操舵システム「ランボルギーニ・ダイナミック・ステアリング」の採用も大きなトピックだろう。これはいわゆる4WSで、低速時には後輪がステアリングと逆方向を向くことで小回りが利き、高速時には前後輪の向きが同じとなってより安定した走りを可能とするシステム。4輪操舵システムは2016年に発表した100周年記念モデル『チェンテナリオ』に採用されているが、ランボルギーニの量産車に搭載されるのは史上初めてのことだ。

こうした電子システムは、ドライバーが任意に選択するドライビングモードで統合制御される。従来の3モード、ノーマルモードに相当する「ストラーダ」、スポーティな走りを愉しめる「スポルト」、サーキット走行モードの「コルサ」に加え、アヴェンタドールSでは新たに「エゴ」が追加された。このモードでは、ストラーダ、スポルト、コルサの3つをベースに、これらの制御を自分好みにカスタマイズすることができる。

アヴェンタドールSの価格は4490万4433円、2017年中には日本国内で販売スタート!?

一新されたインテリアデザインにも、「フルデジタルTFTダッシュボード」というカスタマイズ機能が新たに採用された。

「フルデジタルTFTダッシュボード」は、ドライバーが自分の好みに応じてダッシュボードの表示をカスタマイズする機能で、モードごとに画面構成も変化するため、視覚的にも愉しむことができる。オーディオは「Apple Car Play(アップルカープレイ)」を標準搭載。スーパーカーとはいえ、室内の居住性や快適機能は無視できない。お気に入りの音楽を再生したり、ハンズフリー通話ができたりするのはうれしいポイントだろう。

さらに、内装全体は、2014年に導入されたランボルギーニの新しいカスタマイズ・プログラム「アド・ペルソナム・カスタマイズ・プログラム」によってカラーリングや素材を自由に選ぶことができる。バリエーションは無限に近く存在し、オプションによっては、カーボンスキンなどの革新素材を使ったり、ボディのカーボンパーツの一部が見えるようにしたりすることも可能だ。
発表当初、アヴェンタドールSの価格や発売日はアナウンスされていなかったが、ランボルギーニ・ジャパンは2017年1月21日にオープンした「ランボルギーニ神戸」のオープニングセレモニーで、日本の上顧客に向けてアヴェンタドールSの実車をサプライズ展示。同時に、日本での販売価格が4490万4433円であることがあきらかにされた。おそらく、2017年中には発売されることになるだろう。

次世代モデルへと進化したランボルギーニのフラッグシップモデル『アヴェンタドールS』。日本のストリートで走る姿を想像すると、いまから胸が躍る。

Text by Tetsuya Abe