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- 話題のハリウッド女優をスクープ! -

トーニャ・ハーディングを演じるマーゴット・ロビー

2016年は『スーサイド・スクワッド』『ターザン:REBORN』などの映画出演で大きな注目を集め、イギリス人映画監督と電撃結婚も話題となったオーストラリア出身の女優マーゴット・ロビー。彼女が次に挑戦するのが、1994年に起きた「ナンシー・ケリガン襲撃事件」の首謀者、あのトーニャ・ハーディングを演じることだ。その飾らない人柄でも人気を集める美人女優のマーゴットが、なぜ90年代に全米を揺るがしたダーティーヒロイン役に挑むのだろうか?

役柄ごとの変幻自在な魅力でハリウッドのトップ女優となったマーゴット・ロビー

見惚れるほどの美しさとスタイルを兼ね備えたキャビンアテンダント。大金持ちを惑わし、名前を冠したクルーザーをプレゼントされるゴージャスな美女、そして、セクシーな編みタイツ姿で暴れ回るサイコパスなヴィラン(悪役)…。マーゴット・ロビーは、演じる役柄ごとに新たな一面を見せる変幻自在の魅力により、ハリウッドでもトップクラスとなった女優である。

モデルとしても通用する理想的なプロポーションと、誰もが惹き込まれる妖艶な眼差し。美人女優の王道を行くようなルックスなのに、その大きな口元から笑顔がこぼれると、途端に人懐っこい印象となり、周囲を巻き込むような陽性のオーラを発揮する。天性のスター性と物怖じしないキャラクターは誰からも愛され、その影響力はどんどん拡大しているようだ。

マーゴット・ロビーは1990年、オーストラリアのクイーンズランド州で生まれ、ゴールドコーストで育った。幼少期から女優になりたいという夢を持ち、17歳のときにメルボルンに移ってオーディション活動などを開始する。

2008年に『VIGILANTE(邦題「ダークネス・ビギンズ」)』という作品で映画デビューを果たすが、これは低予算のB級作品で、マーゴットは映画冒頭で暴漢に襲われ殺されてしまうという役柄だった。その後、オーストラリアのテレビドラマ『Neighbours』にゲスト出演した際に話題となって、マーゴットはレギュラーに昇格し、人気を獲得する。2011年にはアメリカで放送されたドラマ『PAN AM/パンナム』のメインキャストに抜擢され、その美貌が全米から注目を集めるが、ドラマは批評家からの評価は高かったものの、低視聴率により1シーズンで打ち切られてしまった。

注目されるにもかかわらず、なかなかブレイクスルーのきっかけをつかめなかったマーゴットだが、間もなくチャンスが訪れる。レオナルド・ディカプリオとマーティン・スコセッシ監督のコンビによる5作目の映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』のオーディションを受けることとなったのだ。
(C) Polaris/amanaimages

間違いなく賛否両論が沸き起こるスキャンダラスな作品に挑むマーゴット・ロビー

まずディカプリオ本人とのカメラテストを行うことになり、マーゴットは「印象に残ることをしなきゃ」と決意。ディカプリオと口論に発展し、最後にキスして別れるというシーンを演じるとき、マーゴットは「レオにキスをするチャンスは今しかないかも」と思ったという。

「でも、頭のどこかでカチッと音がして、次の瞬間に彼を引っぱたいて『ファック・ユー』と叫んだの!」。オーディションルームは静まり返ったが、マーティン・スコセッシがアドリブ演技を大いに気に入り、マーゴットはディカプリオ演じるジョーダンの妻で、元モデルのナオミ・ベルフォート役を見事に射止めるのだ。

この大胆さがマーゴットの真骨頂なのだが、いざ撮影に入り、ディカプリオとのラブシーンを演じることになると、さすがに緊張したという。マーゴットはそのときのことを「テキーラを3杯飲んで、ヌードに挑んだの。おかげで手の震えが止まったし、自信がついたわ」と告白。この一世一代のベッドシーンは大きな話題となり、マーゴットのもとには主演級のオファーが殺到するようになる。

『フォーカス』ではウィル・スミスの相手役、『ターザン:REBORN』ではヒロインのジェーン役。そして、アメコミ映画『スーサイド・スクワッド』でマーゴットが演じたハーレイ・クインは、その鮮烈なビジュアルイメージがポップアイコンとなり、ハロウィンでは世界中でコスプレされるなど、大ブレイクを果たすのである。
(C) ZUMA Press/amanaimages
地位と名声が高まっても、マーゴットは浮足立つことなく、密かにロマンスを育んでいた。2014年に出演した映画『フランス組曲』に機に、アシスタントディレクターをつとめたトム・アッカーレイと交際するようになり、2016年12月にはゴールイン。トップ女優と無名監督との結婚となったが、世間は歓迎ムードで、マーゴットの飾らない人柄がまたひとつ証明されることとなった。

人妻となったマーゴットは女優だけでなく、プロデュース業にも進出。その最初のプロジェクトとして選んだのが『アイ・トーニャ』(原題)だ。1994年のリレハンメル五輪のフィギュアスケートの全米代表候補だったトーニャ・ハーディングが、ライバルのナンシー・ケリガンを元夫に襲わせて五輪への切符を手に入れた「ナンシー・ケリガン襲撃事件」は、全米を騒然とさせただけではなく、日本でも大きな注目を集めた。映画はそのダーティーな元フィギュアスケートをモデルとし、マーゴットはタイトルロールのトーニャ・ハーディングを演じるという。

賛否両論が沸き起こること間違いなしのスキャンダラスな作品だが、このテーマにマーゴットがチャレンジするのは非常に興味深い。マーゴット・ロビーはこれまでも懐疑的な意見や皮肉な感想を、その魅力でひっくり返してきた。これからも「少し異色だが正統派」という絶妙なポジションでハリウッドのメインストリートを歩み続けていくはずだ。
Text by Kiyoshiro Somari Photo by (C) National Photo Group/amanaimages(main)