closeup of an old caucasian man holding a cozy gift tied with a jute string, a twig of holly and a paper label attached to it
- 男女トラブルの法律問題 -

彼女に貢いだお金は取り戻せるものなのか?

恋人同士のイベント、特に誕生日やクリスマスに付き物なのが、プレゼントです。みなさんは恋人へのプレゼントにどのくらいお金をかけていますか? 世間にはウン十万円もするバッグやアクセサリーをポンとくれてやる御仁もいらっしゃいますが、そんなふうに派手に貢いでいたら、破局に至ったときの精神的ダメージはもちろん、経済的な喪失感も相当にでかいはず。それを裏付けるように「ことあるごとに高額なプレゼントを買い与えていた彼女に振られてしまいました。こっちは結婚するつもりで付き合っていたんだから、別れるというなら、これまで貢いだ分は取り戻せますよね?」みたいな法律相談も少なくありません。

「女性へのプレゼント」=「贈与」である

男としてはみっともない限りですが、総額で数百万円とか、そういうレベルであれば返してもらいたくなる気持ちもわからんでもないですね。しかし、プレゼントというのは「贈与」と認定されてしまうので、取り戻せません。自らの意思でプレゼントしたのだから、それは無償で差し上げるという契約であって、対価関係はないと考えられるんですね。

ただし、プレゼントしたモノは無理でも、現金のやりとりに関しては、それが「貸した」お金であるということが証明できれば、取り戻せるケースもあります。

たとえば、AさんとB子さんという同棲カップルがいて、ふたりで家賃を半額ずつ負担していたとします。ところがB子さんが失業してしまい、それ以降はAさんがB子さんの分もまとめて払っていたというケース。この場合、両者があらかじめ家賃を折半する約束をしていたのであれば、Aさんは、自分が立て替えていた家賃をB子さんに請求できます。

とはいえ、恋人同士で家賃折半の文書とか、ふつうは作らないですよね? その場合、決め手になる書面はなくても、たとえばずっとふたりの銀行口座から別々に家賃が振り込まれていたのに、ある時期を境に片方の口座からのみ全額振り込まれるようになっていたりしたら、間接的な証拠にはなり得ます。

このような口座のお金の流れからでも、「実質的に貸し借りをしている関係にある」とみなされれば、そのお金は取り戻せるというわけです。恋人同士であっても、いや、むしろ恋人同士だからこそ、お金のやりとりに関してはきちんと整理しとけってことですね。

Text by Hikaru Sudo