ヴァベーネ01
- 40男、至高のグルメガイド -

店内にあふれる多幸感。肉バル「ヴァベーネ下北沢」の魅力

下北沢駅から徒歩1分という立地の良さもあってか、とにかくひっきりなしに客が訪れる。とはいえ、店内には、忙しい雰囲気がまったくないのが、下北沢の肉バル「ヴァベーネ下北沢」の不思議なところだ。バルスタイルの1階と、テーブル席の2階で、老若男女がそれぞれのペースで食事を楽しめるこの店。スタッフの方によれば、40代以上のアダルト層ほど長居の傾向にあるらしい。舌の肥えた大人が腰を据えたくなる、人気の肉バルの秘密を探った。

看板メニューは、年配の肉好きにも好評な安全安心の短角牛

「ヴァベーネ下北沢店」の看板メニューは、北海道釧路市の北十勝ファームから直送される「短角牛」の炭火焼。国産の飼料と牧場裏手の湧き水で、健康に育った短角牛は、胃もたれしないと、年配の肉好きにも好評だ。提供される部位は日替わりだが、スタッフオススメのシンタマ(もも肉)は肉質が柔らかく、さっぱりとした味わい。サーロインは、肉本来の味が濃く、肉々しさ満点。炭火でじっくり炙るので、しつこくない。どの部位も、素材の旨味を熟知したシェフ兼店長の小山朝之さんが、火加減も味もいちばん美味しい状態に仕上げた肉は、そのままシンプルにいただきたい。
和牛の中でも、特に赤身が強く、ヘルシーで味わい深いと言われる短角牛には、人間の健康維持に必要な、必須アミノ酸が豊富に含まれているという。そういえば、肉には幸福感や高揚感をもたらす物質があると聞いたことが。ズバリ、短角牛を食べるとハッピーになれますか? とスタッフを直撃すると「それは難しい質問ですねぇ(苦笑)。でもおいしい肉を食べれば、きっと元気が出ると思いますよ!」とにっこり。

洒落た前菜を楽しみながら、メインの肉を待つ至福のひととき

オーダーした肉が焼き上がるまで、待つこと数十分。前菜をつまみながら、種類豊富な樽生クラフトビールやワインを楽しむ時間が、肉を一層美味しく感じさせる。アルコールとの相性もいい、人気メニューの「前菜の盛り合わせ」には、短角牛の希少部位を使った料理が振る舞われることも。ハツのカルパッチョをはじめ、ハイレベルな逸品で、多面的に牛肉を味わうことができる。希少部位は月に一度、入荷するので、予約時に確認してみてほしい。
樽生クラフトビールは、常時8〜10種がスタンバイ。「冬の気まぐれ」(京都醸造)など、季節のフレーバー目当ての常連さんも多いらしい。ビールもうまいが、ワインも日本をはじめ、ニューワールドのものまで、お手頃価格のものが豊富にある。これは、ついつい長居してしまうのも無理はない。
最後に、とっておきの楽しみ方を伝授。シメには、人気の手打ちパスタの中でも特に、スタッフイチオシのミートソース味まで辿り着けるよう、なるべく胃袋を空かせて訪れてほしい。若者に引けを取らぬほどの食欲で臨む。これも“幸福のもと”となるはずだ。

Text by Kana Ishimura