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カフェレーサーのようなドゥカティ“スクランブラー”

2016年11月、イタリア・ミラノで行われた2016ミラノ国際モーターサイクルショー(EICMA)で、ドゥカティが世界中のメディアや関係者に2017年モデルのラインナップをお披露目する「ドゥカティ・ワールド・プレミア2017」が開かれた。そこでドゥカティを象徴する『モンスター』シリーズのニューモデルとともに注目を集めたのは、1960年代にモーターサイクルの世界に革命をもたらした伝説の『スクランブラー』をカフェレーサー風にアレンジしたモデル。それがドゥカティ『Scrambler Cafe Racer(スクランブラー カフェレーサー)』だ。

伝説のバイクをベースに“1960年代のカフェレーサー”風のデザインを施したモデル

ドゥカティ『スクランブラー』は、1962年に米国市場向けに発売され、改良を重ねたのち、1960〜1970年代にかけて世界中で大人気となった伝説のバイクである。

『スクランブラー カフェレーサー』は、この『スクランブラー』をベースにして、カフェレーサー・スタイルの定番ともいえるセパレートハンドルバーにバーエンドミラーを装備。シートやサイドパネル、リアエンドにいたるまで、“1960年代のカフェレーサー”を彷彿させるデザインとなっているのが大きな特徴だ。

車体には「ブラックコーヒー」と呼ばれるカラーリングが施された。この色は、1960年代からの『スクランブラー』のキーワードである「Land of Joy(ランド・オブ・ジョイ)」、いわば「バイクのある暮らしのあり方」という世界観を表現したもの。ドゥカティが本気で“ロッカー”の再来を予言する造りとなっている。

細部を見ていくと、ヘッドライトの上部にショートフェアリングを装備。やや右位置に配置されたメーターは『スクランブラー』同様に、スピード・タコメーター、オドメーター、そして外気温や現在時刻などを液晶表示するデジタルメーター。これはやや残念な部分だ。1960年代のカフェレーサーをモチーフとしているなら、やはりアナログメーターであってほしい。

しかし、漆黒の「ブラックコーヒー」カラーが印象的なティアドロップ型タンクは太ももでホールドしやすそうで、「54」と記されたサイドナンバープレートは取り替えも可能。さらに、特別に設計された新シートには、パッセンジャー用シートカバーも付属する。

『スクランブラー カフェレーサー』によって2017年のバイクシーンが様変わりする!?

搭載されるパワーユニットは、排気量803 ccの空冷L型2気筒デスモドロミック2バルブエンジンで、最高出力73 hp(54 kW)、最大トルク67 Nm(6.8 kgm)となっている(ともに日本仕様)。

ブラックアルマイト加工のカバーが付いたテルミニョーニ製ツインサイレンサーは、デスモエンジンの特徴的な排気音を奏でるに違いない。そして、17インチのアルミニウム製ホイールに、定評のあるピレリ製ディアブロ・ロッソⅡのタイヤを装備。これらの装備によって、1960年代と同じように、きっと現代でもバイク好きを満足させることだろう。
日本では、国産バイクの販売が不調で、メーカーにも元気がない。こうしたなかで、ドゥカティをはじめ、BMW、トライアンフなどが魅力的なニューモデルを次々に発表し、2017年のバイクシーンは大きく様変わりしそうな予感がある。40〜50代のリターンライダーがさらに増えるだろうし、Vツイン・バイクからの脱却もあるかもしれない。カフェレーサーに乗ってさえいれば、いずれ腹もへこむさ。

Text by Katsutoshi Miyamoto