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- 40男のメモリーズ -

大回顧展『DAVID BOWIE is』いよいよ日本上陸

デヴィッド・ボウイの大回顧展『DAVID BOWIE is』が、存命であったら70回目の誕生日となっていた2017年1月8日より日本でも開催される。50年に及ぶ彼のキャリアと世界観を概観できるこの展覧会は、工芸・デザイン分野で世界有数のコレクションを誇る英国のヴィクトリア・アンド・アルバート博物館によりキュレーションされ、2013年から世界を巡回中。巡回展としては史上最多の動員を記録しつつ、すでに世界9カ国で150万人以上が体験している。

音と映像でデヴィッド・ボウイの世界観を追体験

デヴィッド・ボウイは、決して単なる長いキャリアを持つミュージシャンなどではなかった。音楽とファッションはもちろん、コンセプトとキャラクターすら渾然一体となった特異な表現方法により、自身をひとつのアートフォームとして成立させ、今なお多様なジャンルに影響を与え続ける稀有な存在だ。かつて雑誌『NME』によるアンケートで与えられた「20世紀で最も影響力のあるアーティスト」という称号は、伊達ではない。

『DAVID BOWIE is』では、ファッション、音楽、デザイン、演劇、アート、フィルムといったカテゴリーを横断する、膨大なアーカイブから選りすぐられた300点以上の貴重なアイテムを展示。加えて、音と映像の演出効果により、彼のクリエイティビティの軌跡を辿りつつ、その本質にアクセスできる構成となっている。入場者に専用ヘッドフォンを提供し、各セクションの内容とシンクロした楽曲やインタビューを聴きながら鑑賞できる、いわば<音楽の展示>という手法も斬新だ。

日本独自コーナー「SPECIAL」も

日本の文化からのインスパイアを公言していたデヴィッド・ボウイは、親日家としても知られている。リンゼイ・ケンプ経由で歌舞伎の手法をパフォーマンスに取り入れ、山本寛斎に衣装デザインを委ねた時期もある。アルバム『ヒーローズ』のジャケットなどで彼を撮り続けた写真家・鋤田正義との交流も有名だ。巡回展にはそうした日本にまつわるブロックも最初から組み込まれているのだが、アジア唯一の開催国たる日本では、さらに特設コーナーとして「SPECIAL」を追加。映画『戦場のメリークリスマス』で共演した北野武、坂本龍一の撮り下ろしインタビュー映像なども上映される。また、2015年に公開された本展のドキュメンタリー映画『デヴィッド・ボウイ・イズ』の全国9館での再上映も決まっている。

スパイダーズ・フロム・マーズを従えたジギー・スターダストという強力なキャラクター時代を回顧し、アレキサンダー・マックイーンやジョルジオ・アルマーニ、エディ・スリマンなど超一流デザイナーたちとの華麗なコラボの変遷を楽しむ。地球に落ちてきた才能の凄みをあらためて認識する機会をくれぐれも逃さぬようにしたい。

Text by Nin Onodera