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一新された大人のプレミアムスポーツ『アウディS4』

BMWの「M」、メルセデス・ベンツの「AMG」、そしてアウディの「RS」。これらは、各ブランドが、高性能チューンを施したスポーツモデルだけに与える称号だ。もちろん、価格も走行性能に比例するプレミアムなもの。それだけに、「走りにはこだわりたいが、年齢は落ち着いたし、価格が高すぎる本格的なチューニングは必要ない」という人もいるだろう。そんな大人にお勧めしたいのが、アウディの「Sシリーズ」である。なかでも、競争が激しいプレミアムミッドサイズカー市場で安定した人気を誇る『A4』の高性能スポーツバージョンである『S4』は、新型が発表されるたびに話題となる1台だ。2015年のフランクフルトモーターショーでも注目を集めたことは記憶に新しい。その『S4』のデリバリーが、ついに日本でも開始された。

よりスポーティになったプレミアムスポーツセダンのベンチマーク、アウディ『S40』

フルモデルチェンジを果たした『S4』は、新開発のインタークーラー&ターボチャージャー付き3L V6 TFSIエンジンを搭載。「Bサイクル」と呼ばれるアウディ独自の新しい燃焼方式や新設計のターボチャージャーの採用で、パワーと燃費効率を高いレベルで融合した。その結果、最高出力は260kW(354ps)、最大トルクは500Nmと、従来モデルよりもそれぞれ15kW(21ps)、60Nmずつアップ。燃費はJC08モードで12.7km/Lを達成している。

このエンジンに組み合わされるトランスミッションは、従来の7速ティプトロニックに代わり、新開発の8速ティプトロニックが採用された。低速ギアは加速を重視してギア比を低めに設定、7〜8速には高めのギア比を与えて、クルージング時の燃料消費を抑えている。

パワートレインが生み出した動力を路面に伝える足回りは、前後ウィッシュボーン式の専用サスペンション。このサスペンションの採用によって『A4』よりも20mm低い車高になっている。ホイールは18インチアルミで、タイヤは245/40サイズが標準。オプションでアウディスポーツの19インチホイールを選ぶこともできる。

もちろん、アウディの代名詞であるフルタイム四輪駆動システム「quattro(クワトロ)」も健在だ。状況によって、前後のトラクションに差が生じたときには前後のタイヤに駆動力を配分して推進力を確保。高いコントロール性を実現している。また、オプションの「スポーツディファレンシャル」を搭載すると、前後だけでなく、後輪の左右でもトルク分配がアクティブに制御されるようになり、さらにダイナミックな走りが愉しめるようになる。

よりスポーティになったプレミアムスポーツセダンのベンチマーク、アウディ『S40』

歴代Sシリーズの伝統に倣った新型『S4』『S4アバント』の質実剛健なエクステリア

走りに関しては高性能スポーツバージョンの『S4』だが、エクステリアは質実剛健という表現が相応しい。これは、歴代Sシリーズの伝統でもある。

『A4』との違いは、シングルフレームグリル、バンパー、エアインレット、サイドシルのほか、アルミ調の仕上げが施されたサイドミラーハウジング、アルミカラーのリヤディフューザーに収まった4本出しマフラー。これらは『S4』の専用装備となる。また、フェンダーの「V6T」のロゴや、グリルとテールゲートに設置された「S4」のロゴも識別ポイントだ。

歴代Sシリーズの伝統に倣った新型『S4』『S4アバント』の質実剛健なエクステリア

ボディカラーでは、全7タイプのうち、「ナバーラブルー メタリック」と「ミサノレッド パールエフェクト」がSモデル専用。「ナバーラブルー メタリック」は、今回開発された新色になる。

また、ライトはLEDヘッドライトとLEDリヤコンビネーションライトが標準装備。オプションで、対向車や前方を走るクルマに直接当たる部分はロービームに切り替え、それ以外のゾーンはハイビームで照らし続ける「マトリクスLEDヘッドライト」を選ぶこともできる。

安全面でも最新技術を搭載、すべてを併せ持ったプレミアムミッドタイプスポーツ

インテリアも奇をてらった派手さはない。パネル類は黒を基調とした「カーボンアトラス」で、天井色もブラック。全体的には落ち着いた雰囲気だが、ステンレス製のペダルとフットレストや、Sモデルのロゴが入ったアルカンターラとレザーのコンビスポーツシートなどを採用することで、スポーティな印象も醸し出している。

ちなみに、Sモデルのロゴは、ステアリングホイール、シフトゲートのフレーム、ドアシルガードにも施されており、同じくSモデルのロゴが描かれたメーターパネルは、オプションのバーチャルコックピットを選択した場合も専用の画面デザインで提供される。

安全面でも最新技術を搭載、すべてを併せ持ったプレミアムミッドタイプスポーツ

自動運転技術の話題が旺盛な今、テクノロジーも気になるだろう。もちろん、『S4』も最新技術を導入している。「トラフィックジャムアシスト付きアダプティブクルーズコントロール」は、渋滞時にアクセル、ブレーキに加えてステアリング操作まで代行するシステムで、将来の自動運転につながる先進テクノロジーとして注目を浴びている。安全面では、衝突防止システム「アウディプレセンス」を拡張し、前方だけでなく、後方や側方もセンサーやカメラを使って常時監視し、事故のリスクを軽減した。

日本でのデリバリーは、セダンである『S4』とワゴンタイプの『S4アバント』。価格は『S4』が839万円(税込み)、『S4アバント』は868万円(税込み)となっている。走りの歓びとフォーマルさを兼ね備えたプレミアムミッドタイプスポーツ『S4』。落ち着いた大人にこそ似合うスポーツモデルといえるだろう。

Text by Tsukasa Sasabayashi