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Cセグメント最強の快速コンパクト、アウディ『RS3セダン』

アウディは2016年10月中旬に閉幕したパリサロンで、『A5/S5 スポーツバック』、ミッドクラスSUV『Q5』をお披露目した。そして、これらのモデルに続いて最後に発表したのが、『A3セダン』をベースとする高性能モデルの『RS3セダン』だ。Cセグメントに属するコンパクトセダンながら、最高出力400psを誇るクラス最強のスポーツモデルである。

1クラス上のBMW『M3セダン』に負けない加速タイムを持つアウディ『RS3セダン』

アウディの各ラインナップには、ベーシックモデルにスポーツ性能をプラスした「S」モデルと、さらに高性能な「RS」モデルが存在する。RSという名の由来は「レーシング・スポーツ」。エンジンや車体性能が高められ、上位クラスのクルマを追い回すことのできる愉しいグレードだ。

『RS3セダン』にも、強力なパワーユニットが与えられている。2.5L 5気筒ターボエンジンは、最高出力294kW(400hp)、最大トルク480Nmを発生。これは、すでに日本に導入されている『RS3スポーツバック』を24kW(33hp)上回り、5気筒エンジンの市販車で世界最速となる数値だ(2016年11月現在)。

トランスミッションには、素早いギヤチェンジが可能な7速のデュアル・クラッチ・トランスミッション「Sトロニック」を採用し、アウディ自慢の4輪駆動システム、「クワトロ」がパワーを余すことなく路面に伝達する。0-100km/h加速は4.1秒。これは同クラスのライバル、BMW『M2クーペ』を0.2秒上回り、1クラス上のBMW『M3セダン』に並ぶタイムだ。

このエンジンと4輪駆動システム、そしてサスペンション、ブレーキは統合的に電子制御される。さらに、高速でコーナリングする際に内側のホイールに軽くブレーキを当てて旋回性能を引き出すトルクベクタリング機能も備わるため、極めて安定感の高いスポーツドライブが可能となっている。

1クラス上のBMW『M3セダン』に負けない加速タイムを持つアウディ『RS3セダン』

空力や走行性能を考えた機能的なエクステリア

エクステリアでは、フロントマスクに立体感のあるハニカムグリルを備え、下部の左右に配置されるエアイントレットと相まって力強さを表現。また、特徴的なグラフィックのLEDライトと専用のフロントエアロバンパーにより、ベースモデルのA3セダンとの差別化が図られている。

リヤビューは、トランクリッドに固定されたスポイラーリップや垂直のストラットを備えたディフューザー、楕円のテールパイプが特徴の左右2本出しマフラーがスポーティさをアピール。さらに、フロントトレッドをA3セダンよりも20mm、リヤを14mm拡大。それに伴い、A3やS3よりもフェンダーパネルが拡幅され、そこに「235/35R19」というスポーティなタイヤが収められている。

車高はA3より25mmも低い。空力や走行性能も考えられた機能的で迫力あるエクステリアは、見ているだけでワクワクさせてくれる。

空力や走行性能を考えた機能的なエクステリア

スポーツシートや専用のフルデジタルメーターがオプション設定された『RS3セダン』

インテリアもRSシリーズに共通するスポーティな仕上がりだが、上品さも忘れていない。アクセントとして、ステッチやライン、モールにレッドが取り入れられているが、インテリア全体はダークカラーを基調としている。

標準装備のシートは、もともとホールド性に優れているが、さらにサイドサポート機能を高めたヘッドレスト一体型の「RSスポーツシート」もオプションで選択可能。休日にサーキット走行などを愉しみたいなら、ここは当然、スポーツシートを選択すべきだ。

メーターパネルも気分を高めてくれる。オプションの「アウディ バーチャル コクピット」はフルデジタルで、中央にタコメーター、両側にタイヤの空気圧や発生トルク、加減速やコーナリング時の加速度を示すGフォースが表示されるRSモデル専用のメーターだ。Sトロニックをマニュアルモードにすれば、シフトタイミングも教えてくれ、まるでレーシングマシンを操っているかのような興奮を覚えることだろう。

スポーツシートや専用のフルデジタルメーターがオプション設定された『RS3セダン』

ちなみに、RS3セダンは常時インターネットと接続できる「Audi Connect(アウディ コネクト)」にも対応。Googleアースを用いたナビをメーターパネルに表示したり、天候や交通状況の確認、ネットの閲覧やメールの送受信をしたりすることができる。また、緊急ブレーキ、車線維持機能を備えたアダプティブクルーズコントロールなどの運転支援システムも標準装備。スポーツモデルとはいえ、安全性や快適性も十分考慮されている。

A3セダンは、そのコンパクトさから日本の道路との相性がよかった。RS3セダンは、A3セダンが持つその使い勝手を受け継ぎながら、アクセルひと踏みで非日常の世界に連れて行ってくれる高性能コンパクトセダンだ。いまから日本上陸が待ち遠しい1台である。

Text by Tetsuya Abe