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ハーバード大卒、ナタリー・ポートマンの完璧すぎるキャリアとは?

1995年に公開された映画『レオン』でニューヨークのリトルイタリーに住む孤独な少女マチルダを演じたとき、ナタリー・ポートマンはまだ13歳だった。しかし、ハーバード大学卒業の才媛であると同時に、2010年の『ブラック・スワン』でオスカー女優の仲間入りを果たすなど、いまやナタリーは現代を代表する女優のひとりとなっている。10月下旬には、主演映画『ジェーン』も日本で公開された。大人の女になったマチルダの“現在”を紹介しよう。

名門大卒業、アカデミー賞主演女優賞受賞、完璧なキャリアのナタリー・ポートマン

愛くるしい顔立ちに、孤独と強さを秘めた瞳。1995年に日本公開された映画『レオン』で、殺し屋と行動をともにする少女マチルダを演じ、世界的な大ブレイクを果たしたナタリー・ポートマン。じつは、映画ファンは、この偉大な才能のデビューを歓迎すると同時に、不吉な予感も感じ取っていた。

かつて世間を賑わせてきた“天才子役”は、そのほとんどがさまざまな要因でアルコールやドラッグに溺れ、容姿が激変してしまうなど、順調にキャリアを積み重ねられず、残念な成長を遂げていったからである。

しかし、ナタリーは美貌と才能だけでなく、優秀なエージェントにも恵まれていた。なによりも、自らに対する意識が高かった。8歳のときから徹底した菜食主義で知られ、共演者はもちろん、スタッフにも挨拶を欠かさない礼儀正しさを合わせ持ち、高校時代の成績もオールA。大学は世界トップレベルの名門ハーバードに進学し、優秀な成績で卒業した。特に語学力に秀でており、母国イスラエルのヘブライ語、英語をはじめ、フランス語、ドイツ語など6カ国語を操り、日常会話程度なら日本語も話せるという。

これは、やはり美少女子役として一世を風靡し、イェール大学に進んだジョディ・フォスターを彷彿とさせるプロフィールだ。しかし、ナタリーは女優として、ジョディよりもさらにブラッシュアップされたキャリアを積んでいく。殺到する出演オファーのなかで、慎重に出演作品を選び、映画『ロリータ』のリメイク版の主演も断った。セクシャルなイメージから一線を置く一方、舞台『アンネの日記』などに出演し、演技力を磨いていったのである。

とはいえ、ハーバード大で学んでいる間、世界的なフランチャイズ作『スター・ウォーズ』のプリクェル3部作に出演し、ハリウッドにおけるマネーメイキングスターの地位もキープする。美しさにも磨きをかけ、「世界で最も美しい顔」では2度も1位に選出された。男性との交際にも屈託がなく、俳優、映画監督、ロックミュージシャンなど、恋の噂は一度や二度ではない。

そんななか、2004年に『クローサー』(メイン写真)でゴールデングローブ助演女優賞を受賞。2006年の『Vフォー・ヴェンデッタ』では、劇中で丸刈り姿を披露し、演技派としても頭角を現していく。そして、2010年の『ブラック・スワン』で心身ともに追い詰められていくバレリーナを体当たりで演じ、アカデミー主演女優賞受賞をはじめ、数々の賞に輝くのである。下の写真は、その第83回アカデミー賞授賞式でのナタリーだ。
(C)Abaca/amanaimages

“マチルダ”の面影を残しながら、ナタリー・ポートマンは女優として成長し続ける

数々の恋愛が噂されたナタリーだが、私生活では、この女優として頂点を極めたタイミングで、『ブラック・スワン』で共演したバンジャマン・ミルピエと婚約。2011年には男児を出産し、翌年には正式に結婚を果たした。

まさに、非の打ちどころのない順風満帆なキャリアを築き上げたナタリー・ポートマン。その生き方は、『ハリー・ポッター』シリーズでヒロインをつとめたエマ・ワトソンや、『キック・アス』の殺し屋少女役でブレイクしたクロエ・グレース・モレッツなど、子役から頭角を現した次世代の女優たちのロールモデルとなっている。
(C)ZUMA Press/amanaimages
しかし、ナタリー自身は、その意識の高さゆえ、常人とは逆の感慨を抱くことになったようだ。2015年に出身校のハーバード大学の卒業式に招かれたとき、彼女はこんな自虐的なスピーチを行っている。

「私はいままで反抗的でなく、良い子過ぎたことを後悔している」「みなさんの経験不足は資産です。そのおかげで自分だけの型にはまらない方法で考えることができるからです」

知識ばかり詰め込むと、そこで考え方が凝り固まってしまい、新たなチャレンジに対して躊躇するようになると訴えたのである。

「年を取るにつれて、人は自分の能力に対し、より現実的になっていきます。この現実的な態度によって物事がうまくいくことは、ほとんどありません」

完璧であるがゆえに、彼女自身には、他人から見れば非の打ちどころのない素晴らしいキャリアに多少の後悔があるのかもしれない。そして「無垢な挑戦」こそが、人生において大切だと悟ったのだ。

デビューから20数年が経ったが、まだ35歳。今夏には第二子を妊娠し、新作ではジョニー・デップの娘リリー・ローズと共演した(上の写真の右がリリー・ローズ)。あのころの面影を残す「マチルダ」が、さらに女優として輝きを増していく姿を、世界中が見つめ続けている。

Text by Kiyoshiro Somari

Photo by (C)Mary Evans/amanaimages(main)