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メルセデスAMG『GT』に待望のオープンモデルが登場

パリ・サロン2014でお披露目されてからちょうど2年が経過したスーパースポーツ『メルセデスAMG GT』。登場時からさまざまなバリエーション展開が噂されてきたが、2016年6月に発表された最強バージョンの『GT R』に続き、今度はオープンモデルの『GT ロードスター』が追加された。

世界最大の北米マーケットを見すえて投入されたメルセデスAMG『GTロードスター』

メルセデス・ベンツでは、AMGモデルは各ラインナップの高性能バージョンとして設定されるのが通例となっている。しかし、『メルセデスAMG GT』だけは別だ。GTにはベース車両が存在しない。メルセデス・ベンツのハイパフォーマンスカーブランドであるAMGが、一から独自開発したモデルなのだ。

2015年に登場したGTは、美しくエモーショナルなクーペボディに最新の高性能パワートレインを組み合わせ、ライバルのポルシェ『911』に勝るとも劣らない強力な動力性能を持つ。ラインナップには、GTをベースにさらに性能を高めた『GT S』、そして、2016年6月には最高585ps を発生する最強仕様の『GT R』が発表された。

今回の『GTロードスター』は、そのネーミングの通り、GTのオープンモデル。この矢継ぎ早のラインナップ拡充からうかがえるのは、プレミアムスポーツカー市場の競争の熾烈さだ。とくに、北米市場はオープンカーの人気が高いだけに、メルセデスAMGがこの世界最大の自動車マーケットを見すえてロードスター版を投入したのは間違いないだろう。

最強仕様の『GT R』に迫る強力スペックの高性能バージョン『GT Cロードスター』

搭載されるエンジンは、クーペモデルと同じ4.0L V8ツインターボユニットだが、クーペの462psに対してロードスターは476ps、トルクも61.2kgmから64.2kgmに強化されている。これは、GTとGT Sのちょうど中間に位置するスペックだ。

より高性能な『GT Cロードスター』では、最高出力557ps、最大トルク69.3kgに高められ、4WS機構の「アクティブ・リア・アクスル・ステアリング」や電子制御の「AMGライドコントロール・スポーツサスペンション」、同じく電子制御LSDや「AMGパフォーマンスエキゾースト」を専用装備する。

極めつけは、ベーシックなGT ロードスターよりも太い後輪タイヤの装着、そしてそれに伴うリアのワイドフェンダー化。最強バージョンのGT Rに迫る強力なパッケージングが施されている。

最高峰モデルでありながら、完成度の高いスタイルを両立させた『GTロードスター』

しかし、いくらスペックが強力といっても、GTロードスターの最大の魅力はやはりオープントップにある。

ルーフのソフトトップは3層構造で、マグネシウムやアルミニウム素材のフレームがそれらを支えて軽量化を実現した。このルーフの開閉はスイッチひとつで作動する全自動で、開閉にかかる時間はわずか11秒。50km/h以下であれば走行中でも開閉が可能だという。開閉のたびに停車せずに済むのは、わずらわしさがないだけではなく、急な雨にも対応しやすいということだ。ルーフのカラーは、ブラック、レッド、ベージュの3色から選択可能となっている。
ルーフを開け放つと、低くグラマラスなボディラインがさらに強調され、フロントからリアエンドまでの一体感が美しい。最高峰のスポーツモデルでありながら、オープンモデルとして非常に完成度の高いスタイリングを両立させている点は見事のひと言に尽きる。

GTシリーズはこれで5モデルが出揃った。気になるのは、GT Rで初採用された15枚の縦格子デザインを持つフロントグリルがGTロードスターにも与えられていることだろう。もしかすると、今後、GTやGT Sもこのフィングリルを採用した共通デザインとなるのかもしれない。いずれにせよ、メルセデスAMG GTシリーズのラインナップを拡充したことで、これでまた仮想的であるポルシェ911に一歩近づいた形だ。今後の展開が楽しみである。

Text by Tetsuya Abe