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世界で最も売れた車『ザ・ビートル』が4年ぶり刷新

『ビートル』ほど、語るエピソードが多い大衆車はめずらしいだろう。もともとは、ヒトラーが打ち出した国民車構想から生まれた車で、設計は、後にポルシェを創業するフェルナンド・ポルシェ博士。1938〜2003年までの累計生産台数は、世界最多となる2150万台超に上る。じつは、『ビートル』は通称で、正式名称は『フォルクスワーゲン タイプ1』だった。車名となったのは1998年に発売された『ニュービートル』からで、このモデルと併売された後、『ビートル』は2003年に生産終了。その後、2011年、『ニュービートル』は『THE Beetle(ザ・ビートル)』と名前を変えてフルモデルチェンジを果たす。そして2016年9月、4年ぶりに刷新されて新型『ザ・ビートル』がデビューした。

最大32通りのカラーコンビネーションから自分好みの『ザ・ビートル』に仕上げる

新型『ザ・ビートル』は、『Base(ベース)』『Design(デザイン)』『2.0 R-Line(Rライン)』の3グレードから構成される。注目ポイントは、デザインと安全性の向上だ。

エクステリアでは、フロントとリヤのバンパーデザインを刷新したことで、これまでのすっきりとした外観に比べ、スポーティーさと精悍さが増している。『ベース』『デザイン』『2.0 Rライン』にそれぞれ異なるデザインが採用されており、それぞれの個性が際立っているのも特徴だ。

『デザイン』は、リヤディフューザーなどをクロームで装飾。『2.0 Rライン』では、フロントバンパーにクロームストリップ、フロントフェンダーに Rラインバッジを採用。リヤバンパーにブラックペイントのリヤディフューザーを装着した。また、ブラックに塗装したサイドスカート、ホイールハウスエクステンションなどで、よりスポーティーさを際立たせている。
インテリアにも新デザインを採用。なかでも『デザイン』では、ダッシュパッド、ドアトリム、ステアリングトリムを全8色の外装色と同色にすることが可能だ。加えて、ブラックまたはベージュの専用格子調ファブリックシートや、オプション装備のレザーシートと組み合わせることで、最大で32パターンのカラーコンビネーションを実現。自分だけの1台を作り上げることができる。

充実の安全機能、スマホと接続するだけで「CarPlay」や「Andorid Auto」を使用可能

安全面では、ドライバーの疲労や眠気による急なステアリング操作などを検知して休憩を促すシステム「Fatigue Detection System(ファティーグ ディテクション システム)」を全車に標準装備。他にも、「ブラインドスポットディテクション(後方死角検知機能)」「リヤトラフィックアラート(後退時警告・衝突軽減ブレーキ機能)」を上級グレードの『2.0 Rライン』に標準装備し、 『ベース』『デザイン』にオプション装備した。
スマートフォンとの連携も注目のひとつだろう。スマートフォンと車を連動させる「App-Connect」を搭載した「Composition Media(コンポジション メディア)」 を標準装備することで、アップルが提供する「CarPlay」やグーグルが提供する「Andorid Auto」などを使うことができるようになった。

エンジンやトランスミッションといったパワートレインは従来モデルを踏襲している。『ベース』『デザイン』は、最高出力77kW(105PS)/ 5000rpm、最大トルク175Nm(17.8kgm)/ 1500-4100rpm を発生する1.2L直列4気筒ターボエンジン、『2.0 Rライン』は最大出力155kW(211PS)/5300-6200rpm、最大トルク280Nm(28.6kgm) /1700-5200rpmを発生する2.0L直列4気筒ターボエンジンを搭載した。

『ザ・ビートル』は、フォルクスワーゲンの原点であり、ブランドアイコンだ。4年ぶりの刷新は、走行性能の強化というよりは、安全性の向上であったり、IT技術への対応だったりが目立つ。これからの車の方向性のひとつを感じさせる刷新内容だ。

Text by Tsukasa Sasabayashi