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440馬力のポルシェ『マカン ターボ』高性能モデル

その車名は、インドネシア語で「虎」を意味する。そう言われてみると、フォルムは、しなやかでありながら力強い。走る姿も、獣を狩るために駆け抜けるといった表現が似合う。その車は『ポルシェ マカン』。2014年に発表されたコンパクトプレミアムSUVだ。今回発表された『マカン ターボ パフォーマンス』は、『ポルシェ マカン』の上位グレード『マカン ターボ』のさらに上に位置する高性能パッケージ仕様となる。

駆動力・制動力・足回りのすべてが強化された『マカン ターボ パフォーマンス』

これまで『マカン』の最上位グレードは『マカン ターボ』だった。誤解のないように付け加えると、『マカン ターボ』に限らず、『マカン』シリーズのエンジンは、すべてターボが搭載されている。しかし、その動力性能はグレードによって、あきらかな違いが存在する。その頂点が『マカン ターボ パフォーマンス』だ。

『マカン ターボ パフォーマンス』の心臓部は、『マカン ターボ』と同じ、3.6L V型6気筒ツインターボエンジン。しかし、最高出力は294kW(400ps)から324kW(440ps)に、最大トルクは550Nm(56.1kgm)から600Nm(61.2kgm)にアップされている。これにより駆動力は増加し、0-100km/h、加速は4.8秒から4.4秒へ短縮、最高速度は266km/hから272km/hに向上した。このエンジンに、駆動力を途切れさせることなく瞬時にシフトチェンジを完了させる7速PDK(ポルシェ・ドッペル・クップルング)が組み合わされる。

駆動力が増強されたということは、その駆動力を受け止めるだけの制動力も必要となるということだ。『マカン ターボ パフォーマンス』のフロントには、『マカン ターボ』より30mm大きな390mm径のスリット入りブレーキディスクと、ポルシェのアイコンのひとつ、赤い塗装が施された対向6ポットのブレーキキャリパー、いわゆる赤キャリが装備された。

強化されたのは、駆動力、制動力だけではない。足回りには、スイッチで作動する「ポルシェ・アクティブサスペンション・マネージメントシステム(PASM)」を標準装備。路上で卓越したスポーツ性を発揮する。走行中の状況やドライビングスタイルに合わせてダンパーの減衰力が調整されるため、路面に吸い付くようなフィーリングだ。

「PASM」は、15mm低く設定した『マカン ターボ パフォーマンス』のボディに最適化されたチューニングがなされた。また、セルフレベリング機能と高さ調節機能を備えるとともに、車高を10mm低く設定したエアサスペンションもオプションで用意されている。

スイッチひとつでスポーティな走りになる「スポーツクロノパッケージ」を標準装備

通常はオプションとなる「スポーツクロノパッケージ」も標準装備された。スイッチを押して「スポーツ・プラス」を選択すると、エンジンのレスポンスは一段と鋭くなり、レブリミッターはいっそうハードな走りに備えた設定に切り替えられる。

具体的には、このスイッチを押すことで、まずアクティブ制御による4WDシステム「ポルシェ・トラクション・マネージメントシステム(PTM)」の設定が、よりスポーツ性を高めたものに切り替わる。「PASM」は、ダンピングモードを「スポーツ・プラスモード」に設定。ダンパーが固めにセッティングされることで、ハンドリングはさらにダイレクトになる。

また、車にオーバーステア、あるいはアンダーステアが発生して危険な状況に陥ったときに挙動を安定させるシステム「ポルシェ・スタビリティ・マネージメントシステム(PSM)」では、作動の基準値が引き上げられ、横Gや前後Gに対するダイナミクスが増大する。

そして、デュアルクラッチトランスミッションの7速PDKは、シフトチェンジの際のレスポンスの短縮、シフトポイントの最適化、シフトチェンジ中のトルク増大によって、最高の加速性能を引き出せるように仕上げられる。「スポーツ・プラス」モードでは、これらの調整が一瞬にして行われるのだ。

豊富なオプションで内外装をカスタマイズできる『マカン ターボ パフォーマンス』

『マカン ターボ パフォーマンス』は、パッケージオプションのカスタマイズも豊富だ。ラテラルスポークを備えたブラック仕上げの「21インチ 911ターボ デザイン ホイール(ハイグロスフィニッシュ)」は足元をより引き締める。

内装では、「ターボインテリアパッケージ」に、贅沢なアルカンターラエレメントを備えたブラックレザーインテリア、多数のカラーアップリケ、さらにモデル名入りドアエントリーガード(ホワイトイルミネーション)などのカーボンパーツが準備された。
プレミアムコンパクトSUVセグメントにおいて、ドライビングダイナミクスの基準となる『マカン』。『マカン ターボ パフォーマンス』は、強化された走行特性、進化した俊敏性、そしてよりいっそう魅力を増した豊かな情感により、その基準を引き上げた。まさに、SUVの「S」が「スポーツのS」であることを思い出させる一台だ。

Text by Tsukasa Sasabayashi