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長女カイアのデビューで再注目…シンディ・クロフォード伝説再び

1990年代に世界中の注目を集め、時代のアイコンとなった元祖「スーパーモデル」たち。当時のスーパーモデルブームは、ケイト・モス、クラウディア・シファー、ナオミ・キャンベルなど、多くの超人気モデルを世に送り出したが、なかでも代表的存在だったのがシンディ・クロフォードだ。92年のスーパーボールで放送されたシンディ出演のペプシのCMは大きな反響を呼び、90年代を象徴するコマーシャル映像のひとつとなった。ところが最近、この伝説のCMのリメイク版が公開され、スーパーモデル黄金時代を知らない世代の間でも話題となっている。さらに、シンディの美しさを受け継いだ14歳の長女・カイアもモデルとしてデビューを果たすなど、シンディ・クロフォードに再び注目が集まっているのだ。

伝説のペプシCMによって「スーパーモデルの象徴」となったシンディ・クロフォード

アメリカの片田舎にあるドライブインに、真っ赤なボディカラーのランボルギーニ・カウンタックが走り込んでくる。ガルウィングを開けて出てきたのは、白いタンクトップにリーバイス501のカットオフを穿いたブロンドの美女。ゆっくりと自販機に近づき、ペプシ缶をセクシーに飲み干すと、一部始終を見ていた子どもが思わず「ビューティフル」とつぶやく…。

これは92年のスーパーボールで放送されたペプシのCMだ。シンディ・クロフォードは、このCMによって世界的なブレイクを果たし、「スーパーモデル」と呼ばれるようになった。

この伝説のCMのリメイク版が最近、ペプシによって製作された。ペプシのペットボトルに絵文字のように描かれたシンディが、当時のCMの内容を再現するという趣向である。シンディ本人は登場しないのだが、それは彼女の容姿が衰えたからではない。

現在50歳になったとはいえ、シンディのプロポーションはCMのオリジナル版が放送されたころとほとんど変わっておらず、食事もワークアウトによって完璧にコントロールされ、その美しさに磨きをかけている。シンディと同世代の女性たちは彼女の生き方に憧れ続け、そして次世代のモデルたちからは最大級の尊敬を集めているのだ。

「スーパーモデル」という言葉は60年代からメディアで使われていたが、一般的に認知されたのは90年代。シンディを筆頭に、クラウディア・シファー、ケイト・モス、リンダ・エヴァンジェリスタ、ナオミ・キャンベル、クリスティー・ターリントンの6人のスーパーモデルは「ビッグ・シックス」と呼ばれ、世界中のブランドのショーに出演し、雑誌の表紙を飾るなど、その言動が常に注目される存在となった。

なかでも、シンディは映画『フェア・ゲーム』の主演をつとめてトレードマークの白のタンクトップ姿でアクションを披露し、ワークアウトの本やビデオを監修して大ヒットさせるなど、単なるモデルの枠に収まらない活躍ぶりを見せた。93年に『ピープル』誌の「世界で最も美しい人」に選出されたほか、1995年には「最も稼いだモデル」として米経済誌の『フォーブス』に紹介されるなど、まさにスーパーモデルを象徴する存在となっていったのである。

下の写真の中央が現在のシンディ。左はシンディの夫で実業家のランディ・ガーバー、右はランディの親友でもあるジョージ・クルーニーだ。
(C)Featureflash/amanaimages

シンディの引退とシンクロするように本格的にモデルとして活動を始めた長女カイア

2000年代以降、モデルたちを取り巻く状況は、スーパーモデル黄金時代と異なるものになっていった。それまでモデルが担っていたブランドのイメージキャラクターなどに、音楽アーティストや女優が進出するようになり、モデルの市場が縮小していくのである。

シンディ自身も、「私はモデルの全盛期を生き抜いたような気がしています。最もギャランティが高いと言われるコスメブランドの広告塔などは、たいてい女優か歌手かリアリティショーの方々になっている」と業界のクロスオーバー化を見据えたコメントを残している。

モデル業界では現在、ヴィクシトリアズ・シークレット専属の「エンジェル」が注目を浴びているが、彼女たちの影響力や収入も、スーパーモデルの全盛期には及ばないともいわれる。80年代から90年代にかけて世界を熱狂させたスーパーモデルは、それだけ特別な存在だったのだ。

そしていま、その伝説はシンディの娘によって引き継がれようとしている。シンディは91年に人気俳優のリチャード・ギアと結婚するが、4年後に破局。98年、元男性モデルで実業家として活躍するランディ・ガーバーと再婚し、翌年に長男のプレスリー、01年には長女カイアを産んだ。両親ともモデルという血筋を引いた子どもたちの端正なルックスは早くから注目を集めており、4人の家族旅行の写真がそのまま『ヴォーグ』誌に掲載されたほどだ(メイン写真の右端がプレスリー、その隣がカイア)。とくに、カイアの美しさはさまざまなメディアの注目の的となっている。
(C)Pacific Coast News/amanaimages
仕事もプライベートも実りの時を迎えているシンディだが、16年2月に突然、モデルの仕事から引退することを発表した。世界中のファンが「まだもっとシンディを見ていたい」とSNSにつぶやいたが、その直後に14歳になったカイアがクロムハーツの広告キャンペーンに登場。シンディと入れ代わるように、彼女の美しき娘が本格的なモデルの道を歩み始めたのである。

スーパーモデルとして、普通のモデルでは誰も到達できない場所まで上りつめたシンディの意思と美貌は娘によって受け継がれ、また新たな物語を紡ごうとしている。スーパーモデルの伝説は、まだ続いていくのだ。

Text by Kiyoshiro Somari

Photo by (C)CapitalPictures/amanaimages(main)