最速の遺伝子を継ぐルノー「メガーヌR.S.」の限定車
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最速の遺伝子を継ぐルノー「メガーヌR.S.」の限定車

世界中の自動車メーカーが開発の地に選ぶ世界屈指の難コース、ドイツ「ニュルブルクリンク・ノルドシュライフェ」。2014年6月、ここで量産FF車として当時最速のラップタイム「7分54秒36」を記録したのが、ルノー「メガーヌ R.S. トロフィーR」だ。それから約2年、その遺伝子を継ぐメガーヌのホットバージョン「MEGANE R.S.273 TROPHY 2(メガーヌ ルノー・スポール 273 トロフィー2)」が150台限定、422万円のお得な価格で登場した。

F1ドライバーのマックス・フェルスタッペンも心酔した「メガーヌR.S.トロフィーR」の血

日本では2014年9月に60台限定で発売されたルノー「メガーヌ R.S. トロフィーR」は、いまや伝説となりつつあるクルマだ。テーマの異なるオマージュモデルがいくつも登場し、そのすべてが発売後間もなく完売するほど人気が高い。

しかも、これは一時的な人気ではなく、ルノーのモータースポーツ部門「ルノー・スポール」がタイム向上のために細部まで作り込んだ運動性能は、まさにレーシングカーそのもの。レッドブルに所属するF1ドライバーのマックス・フェルスタッペンは、トロフィーRとほぼ同等の装備で2015年10月に登場した限定車「メガーヌ R.S. カップS」に試乗した際、その走りに心酔したという。

ニュルブルクリンクを極めたトロフィーRの走りとスピリットに、多くのファンは心を掴まれているのだ。

伝説の「トロフィーR」と同型エンジンを搭載した「メガーヌ R.S. 273 トロフィー2」

もちろん、「メガーヌ R.S. 273 トロフィー2」も、その遺伝子と楽しさを受け継いでいる。

パワートレインは2.0L直列4気筒ターボエンジンを搭載。最高出力273ps/5500rpm、最大トルク36.7kgm/3000~5000rpmを発生し、アクラポビッチの専用マフラーが奏でるサウンドとともにドライバーを心酔させる。このエンジンはトロフィーRと同じで、273psのエンジンパワーは車名の由来ともなっている。

また、生身の感覚、つまりアナログにこだわるのもこのクルマの特徴だ。トランスミッションは現代的なDCTではなく、オーソドクスな6MTを採用。クルマを手足のように操るダイレクトな操作感を心ゆくまで愉しめる。1400kgの軽量ボディも見逃せない。類い稀な運動性能はこの軽さによって生み出されるといっていいだろう。

エクステリアでは、特徴的なF1タイプエアインテークブレードを装着し、スポーツマインドをアピール。インテリアには、アルカンターラで仕上げたレカロの専用セミバケットシートやハンドル、ザマック製シフトノブが装備されており、さながらレーシングマシンの雰囲気を楽しめる。ドライバーの身体のホールド性やハンドルに触れたときの質感、操作性も良く、限定車ならではのプレミアム感が作り込まれている。

限定150台の売り切れは必至、価格は499万円の「トロフィーR」よりも安い422万円

まさにロードゴーイングレーシングカーといっても過言ではないが、それでも“カリカリ”に仕上げていないのが「メガーヌ R.S. 273 トロフィー2」の良さだ。EBA(緊急時ブレーキアシスト)付きABSや、ESC(横滑り防止装置)などのドライバーサポート機能、そしてスピードリミッター&クルーズコントロールの快適機能など、主体はあくまで日常使用という視点も忘れていない。

ボディカラーも豊富に用意され、「ルージュ・フラムM」(70台)、「ジョン・シリウスM」(35台)、「ブラン・ナクレM」(25台)、「ノワール・エトワールM」(10台)、「グリ・チタニアムM」(10台)の計5色がラインナップ。より多くの人の好みに合わせることが可能となっている。

こうした限定モデルには近寄りがたい雰囲気があり、なかなか手を出しくいが、「メガーヌ R.S. 273 トロフィー2」の価格は、499万円のトロフィーRより低い422万円(ジョン・シリウスMは15万6600円高、ブラン・ナクレMは2万1600円高)。お得という部分もこのクルマの特徴だろう。

「メガーヌ R.S. 273 トロフィー2」は、スタイリッシュで世界一フレンドリーなスーパースポーツともいえる。ただし、今回も完売するのは必至。ニュルブルクリンク最速の遺伝子を持つこの限定モデルを手に入れたければ、急いだほうがよさそうだ。

Text by Tetsuya Abe