メルセデスやBMWに挑むジャガー「XE」2017年モデル
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メルセデスやBMWに挑むジャガー「XE」2017年モデル

BMW「3シリーズ」、メルセデス・ベンツ「Cクラス」をはじめ、プレミアム「Dセグメント」セダンの市場は、長らくドイツ車の独壇場となっていた。ここに新たな風を吹き込んだのが、英国のラグジュアリーブランド「Jaguar(ジャガー)」のスポーツセダン「XE」である。2015年に国内デビューを果たし、2016年にはディーゼルモデルも上陸。「BMWに匹敵する」との呼び声の高いスポーティな走りとスタイリングで、着々と新しいファンを生み出している。このジャガーXEが2017年モデルにアップデートされ、受注を開始した。

ドイツ車勢がメインの欧州「Dセグメント」において唯一の英国車となるジャガー「XE」

落ち着いた雰囲気のサルーンだが、少々渋すぎる…。1980年代や1990年代に青春時代を過ごした大人の男性にとって、ジャガーにはそんなイメージがあるかもしれない。

たしかに、当時のジャガー「XJ」はトラディショナルである反面、メルセデス・ベンツやBMWのような先進性を感じさせるクルマではなかった。しかし、2000年代後半、ジャガーはスポーツクーペ「XK」やEセグメントセダン「XF」を筆頭に、スポーティ路線を強め、コンサバティブなデザインが定着していた旗艦モデル「XJ」ですら、アヴァンギャルドなスタイリングに一新させた。

そうしたなかで、2015年に登場したスポーツサルーンが「XE」だ。2009年の「Xタイプ」の販売終了以来、数年間途切れていたDセグメントに属するモデルである。ライバルはもちろん、BMW「3シリーズ」、メルセデス・ベンツ「Cクラス」などのドイツ車勢。群雄割拠のこのクラスにおいて唯一の英国車となるXEは、ライバルたちとはひと味違った魅力を放っている。

従来のジャガー「XE」のエントリーグレードよりもお手頃な価格439万円の「SE」を追加

ジャガーのリアルスポーツ「Fタイプ」にも通じるスポーティな内外装を持つXEは、ボディに軽量アルミニウム構造を採用。50:50の理想的な重量バランスを実現し、見ても乗ってもスポーティなクルマに仕上がっている。

日本仕様が搭載するエンジンは、200psまたは240psを発生する4気筒2.0Lターボ、340psを発生するV6 3.0スーパーチャージャー、そして「インジニウム」と呼ばれる180psの4気筒2.0Lディーゼルターボの4種類。そのすべてに8速ATが組み合わされる。駆動方式は「FR」だ。
7月19日に受注を開始した2017年モデルでは、ラインナップの拡充と10.2インチディスプレイを採用した最新のインフォテインメントシステム「InControl Touch Pro(インコントロールタッチ・プロ)」の標準搭載が実施された。

また2017年モデルでは、従来のエントリーグレードだった「ピュア」よりも低価格の「SE」があらたに追加されたのもニュース。2.0Lガソリンターボを搭載し、パワーシートなどの一部装備を省略することで、ピュアより50万円ダウンとなる439万円の価格を実現している。これは、427万円のBMW「320i SE」や、436万円のメルセデス・ベンツ「C180」を意識した価格設定だ。

とはいえ、ヘリンボーンパターンのウィンザー・レザーシートなどを備えるラグジュアリーなトップグレード「ポートフォリオ」や、340psの6気筒3.0Lを積むスポーツモデルの「S」など、従来からある上級モデルもそのまま用意され、より選択肢が増えた形。ボディカラーのバリエーションは、2つの新色「オデッセイレッド」「コスミックブラック」を加えた全17色となっている。
メルセデス・ベンツやBMWは「定番」にすぎる、かといってアウディ「A4」でもなく、SUVには乗りたくない。伝統と革新を併せ持つ英国のラグジュアリーブランド「Jaguar」のスポーツセダンは、そんな定番や流行に左右されない人にとって魅力的な1台となるはずだ。

Text by Muneyoshi Kitani