アニバーサリーイヤーを記念し、名著『ウルトラマン1966+』復刊
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アニバーサリーイヤーを記念し、名著『ウルトラマン1966+』復刊

1966年に『ウルトラマン』が初放映されてから50年。アニバーサリーイヤーということで、様々な記念グッズや関連イベントなどが続く中、2005年に発売されて以来、入手困難となりプレミア化していた一冊が復活する。『ウルトラマン1966+ -Special Edition-』は、1966年~1967年にかけての空気感を、ウルトラマン初放映という軸で見事に切り取った力作。ユーザーリクエストを元に絶版本・品切れ本などを次々に復刊させてきた復刊ドットコムが版元となり、増補改訂も加えての新装版として復刻される。

残念ながらDVDは付属せず…しかし新規復刻の嬉しいお宝が!

2005年版は、未使用カットを含む貴重な8ミリ編集版の映像素材も収録したDVD付き書籍として発売。書籍には、レアなスチル画像だけでなく、スポンサーやテレビ局による宣伝用資料や雑誌・新聞記事などを詳細な解説とともに惜しげもなく収録していた。今回、DVDでの映像イメージがオミットされたことは、資料性の面では残念ではあるものの、当時の紙面/誌面を丸ごと素材として収録したビジュアルブックとしての特性はより強調され、逆に脳内での補完作業を活性化し、さらなる自在な時間旅行の疑似体験を可能にしてくれている。
『ウルトラマン1966+』表紙 (C)円谷プロ
そして、2016年バージョンの超目玉となるのは、1967年7月に『キングコングの逆襲』と同時上映された伝説の『長篇怪獣映画 ウルトラマン』の劇場用パンフレット復刻だ。ウルトラマン関連の全8ページを完全再録し、いわば『ウルトラQ』から急加速、一気に社会現象とまで化したブームのひとつの頂点ともいえる、最初の劇場版までの道のりを一気に俯瞰しつつ追体験できる構造がついに整ったのだ。

1966~67年の「ウルトラQ/ウルトラマン放送カレンダー」も

ちなみに、今回の復刻は原本スキャニング方式ではなく、基本的には現存していた貴重な原本の印刷フィルムを使用。「どこかで見たことあるような…」感がどうしてもつきまとうビッグタイトルにもかかわらず、まず他では見られない新鮮なカラー&モノクロ写真群を鮮やかに楽しむことができる。番宣グッズや広報資料類、記念すべき第1話の放送当日の新聞ラテ欄、さらに月刊誌・週刊誌・新聞などの記事や写真の再録など、物語世界に没入してしまうのではなく、当時の空気感そのものをメタな視点で読者の中に再構築するための素材が満載だ。
同じTBS系の人気者「チャコちゃん」と怪獣の珍しいショット(C)円谷プロ
1966年・初放映時のカレンダー(C)円谷プロ
なかでも1966~67年の放送日に各話のタイトルが記入されている「ウルトラQ/ウルトラマン放送カレンダー」は秀逸。実は今年=2016年は、1966年と月日/曜日が同じタイミングでもあるのだ。手持ちのBD/DVDなどで初放映時の同じエピソードを鑑賞し、よりリアルなタイムトラベル感覚を味わう。まさに記念すべき年にふさわしい、シリーズのベテランファンならではの体験ができるかもしれない。

Text by Nin Onodera

Main Photo:今回の目玉=「長篇怪獣映画 ウルトラマン」劇場用パンフレット表紙 (C) 円谷プロ