記念の年を祝うメルセデスAMG「GT S」の特別仕様車
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記念の年を祝うメルセデスAMG「GT S」の特別仕様車

「パテント・モートルヴァーゲン」。この名前を聞いたことあるなら、よほどの自動車好きかもしれない。これは1886年、カール・ベンツの手によって生み出された、人類史上初のガソリンエンジン自動車の名前だ。2016年は、この歴史的なクルマが誕生してから130周年に当たる。記念すべき年を祝うべく、メルセデス・ベンツは期間限定の特別仕様車を発売した。その名も「メルセデスAMG GT S 130th Anniversary Edition(アニバーサリーエディション)」だ。

ポルシェ911をライバルとするスポーツカー

「メルセデスAMG GT」は、2015年にデビューしたメルセデスAMGのスポーツカー。それまで生産された「SLS AMG」に続く、同社による完全自社開発モデルの第2弾だ。SLSが「メルセデス・ベンツ」の1モデルとして発売されたのに対し、AMG GTは初めて「メルセデスAMG」ブランドを冠したクルマとなった。

その開発スローガンは、「Handcrafted by Racers.」。AMGがモータースポーツの舞台で培ってきた技術を惜しみなく投入して作ったモデルで、仮想敵はポルシェ「911」である。

アルミスペースフレームを採用したボディに、新開発のAMG 4.0L・V8直噴ターボエンジンをフロントミッドマウント。組み合わされるトランスミッションは、7速の「AMGスピードシフトDCT」だ。同一エンジンながら、最高出力462ps(340kW)の「AMG GT」と、510ps(375kW)の「AMG GT S」の2つのモデルをラインナップする。

特別仕様の内外装に、先進の安全支援装置

「130th アニバーサリーエディション」は、高出力バージョンの「GT S」をベースに、専用の内外装を備えている。まず、ボディカラーは「ダイヤモンドホワイト」「ブリリアントブルー」「マグネタイトブラック」の3色が用意された。
エクステリアには、通常はオプションにも設定のない専用エアロパーツ(フリック、サイドスカート、固定式リアスポイラー)を特別装備。フロント19/リヤ20インチとなるホイールは、鍛造の「AMGマルチスポークアルミホイール」だ。マットブラックペイントが施され、専用エアロパーツとともにレーシーな雰囲気を演出している。

インテリアでは、それぞれにホワイト/ブラック、シルバーパール/ブラック、レッドペッパー/ブラックと、ツートンカラーのナッパーレザーが組み合わせたAMGパフォーマンスシートが装備される。
ほかにも専用装備として、8.4インチディスプレイを備えたインフォテイメントシステム、11スピーカーで合計1110Wという大出力のBurmester(ブルメスター)ハイエンドサラウンドサウンドシステムも備え、快適な室内空間の演出でもぬかりはない。

また、車間距離を制御する「ディストロニックプラス」、危険を察知して万一に備える「PRE-SAFE」などがセットされたレーダーセーフティパッケージも装備。先進の安全支援装置も備えるなど、スパルタンではあるものの、日常生活から本格的なサーキット走行までこなすことができるのはAMG GTの最大の特徴だ。

お値段2140万円、8月末までの期間限定販売

「130th アニバーサリーエディション」は、2016年8月31日までの期間限定で販売される。台数限定ではないが、2140万円と高価なため、希少モデルになることは間違いない。メルセデスAMGという特別なブランドのクルマの、さらに特別なモデルが「130th アニバーサリーエディション」なのである。

130年前に誕生した「パテント・モートルヴァーゲン」は、わずか0.9hp(0.7kW)で、最高速度は15km/hだったという。この特別仕様車のオーナーは、専用の内外装とともに、ガソリンエンジン自動車の130年の進化と歴史を感じながらドライブする喜びが手に入るわけだ。「人とは違う1台」を求める人にとって、じつに魅力的なモデルといえるのではないだろうか。

Text by Muneyoshi Kitani