Gクラスと頂点を争うメルセデス・ベンツの最上級SUV
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Gクラスと頂点を争うメルセデス・ベンツの最上級SUV

メルセデス・ベンツの最上級SUV「GLクラス」が、「GLS」として再発進した。SUVとしての最高の機能性と安全性に磨きをかけ、同時に、フラッグシップに恥じないラグジュアリーさもパッケージング。名称変更に伴い、広範囲にわたってアップデートが施され、Gクラスと並んでメルセデス・ベンツのSUVの頂点を極めるモデルとなった。

「GLシリーズのSクラス」を意味する「GLS」

GLSの前身であるGLクラスは、現在もラインナップが続く「Gクラス」から置き換えるために、2006年に最上級SUVとしてデビュー。その後、Gクラスはファンの反対に遭って存続することとなったが、GLクラスは優れた走破性や、大人7人がゆったりと座れる室内や高品質な内装、モダンかつスポーティなスタイリングなど、Gクラスとはまた違う世界観が評価されて独自のポジションを築いた。

「GLS」とは、「GLシリーズのSクラス」を意味する。GLSの名が与えられたことで、その価値と存在意義がより明確になったといえるだろう。

GLSはたんに流行を追ったSUVではなく、Gクラスと双璧をなす本物の走破性能を持ち合わせている。駆動方式はメルセデス最新のAWDシステムである「4MATIC」。それに電子制御サスペンションの「ADS PLUS(アダプティブ・ダンピング・システム・プラス)」が組み合わされる。簡単にいえばエアサスだが、路面状況や走行状況に応じてサスペンションの硬さを自動で調整してくれるものだ。

また、走行中の横風に対して、自動で姿勢を安定させてくれる機能「クロスウインドアシスト」も装備。まるでウォーターベッドに乗って走っているような快適性を味わうことができる。さらにアクセルやブレーキ、ステアリングを統合制御し、緊急時には回避操作も支援する部分自動運転機能「レーダーセーフティパッケージ」も全グレードに標準装備。まさに万全な走行性能である。

ラグジュアリーで広大な「GLS」の室内空間

モダンなエクステリアデザインは、SUVらしい直線的なラインが多用され、剛健さを表現。アンダーガードやルーフレール、サイドスカートなどにはクロームメッキパーツが配され、ラグジュアリーさを演出する。

フロントフェイスには、2本のルーバーと大型のエアインテークが特徴のAMGデザインを取り入れ、ボディ全体にスポーティな印象が強まった。最上級グレードの「メルセデスAMG GLS 63 4MATIC」には、22インチの専用大径ホイールが装着され、さらにスポーツイメージが引き締められる。
メルセデス・ベンツのフラッグシップSUVの名に恥じないインテリア空間もGLSの特徴だ。内装デザインは、最新のメルセデスのセダンやクーペと同じ意匠が採用されており、ひと目見ただけではSUVであることを意識させないほど、洗練されたラグジュアリーなものとなっている。

しかし、室内はSUVらしく広大だ。この空間はきっと、運転者にも同乗者にも安らぎを提供してくれるだろう。たとえば、海外旅行から帰国する家族を空港に迎えに行くなら、セダンやクーペよりもGLSのほうがマッチするはずだ。

ちなみに、積載性はシートアレンジによって680〜2300Lまで調整することができ、クロスオーバーとしての機能性はしっかりと保持。大きなスーツケースやお土産もたっぷりと積み込むことができる。

価格帯はGクラスと同じ1000万〜1900万円

グレードは全4種類をラインナップ。2つの「GLS 350 d 4MATIC」グレードには3.0L・V6ディーゼルエンジンを搭載、ディーゼルならではの燃費の良さと力強い加速フィール、オフロードでの走破性が楽しめそうだ。その上級にいるのは「GLS 550 4MATIC Sports」。こちらは4.7L・V8ツインターボエンジン(ガソリン)を搭載し、余裕の巡行性能を味わえる。

「AMG GLS 63 4MATIC」が搭載するのは4.7L・V8ツインターボエンジン。じつに最高出力は585psと、スーパーカー顔負けの高性能が特徴だ。四輪駆動システムとエアサスペンションもAMG専用となり、スポーティな走行も難なくこなす。アクセルひと踏みで轟くAMG仕様V8エンジンの野太い咆哮は、ドライバーの野性を引き出してくれるだろう。

これまでメルセデス・ベンツのSUVの頂点に君臨するのはGクラスだったが、GLクラスがGLSへと進化したことで、新たなフラッグシップが誕生したともいえる。しかも、価格は「GLS 350 d 4MATIC」が1070万円で、「AMG GLS 63 4MATIC」が1900万円と、Gクラスと同じ価格帯に充ててきた。「Gクラス」「GLS」というメルセデス・ベンツのSUVの2大巨頭、あなたなら、どちらを選択するだろうか。

Text by Tetsuya Abe